2019.12.27
「飾る」と「しまう」の調和がとれた暮らし
今どきママの「我が家」拝見! vol.06(後編)
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みつまともこさん
(株)サザビー(現サザビーリーグ)でディスプレイの仕事に携わり、その後、フリーランスとしてお店やイベントのディスプレイデザイン、雑誌のスタイリングなどを手掛ける。さんさんと光の差し込む広々としたリビング・ダイニングの家に家族3人で暮らす。
みつま ともこ Instagram(@mitsumatomoko)
INDEX
好きなものに彩られたディスプレイ棚が居心地の良い空間を作る
ディスプレイデザイナー・インテリアスタイリストとして活躍するみつまともこさん。たっぷりの広さを取ったご自宅のリビング・ダイニングに一歩足を踏み入れるなり、一番に目に飛び込んでくるのが、壁面に設けられた造り付けの飾り棚です。
「ディスプレイを仕事にしていることもあり、家の中でも飾ることを楽しみたいと思っていました。そこで、設計前からLDKの最も目につく場所に飾り棚の造作を考えていたんです」。
3段の棚には、色味で統一感を持たせたかごやボックス、旅先で買い集めた小物や雑貨のコレクションがバランスよく並びます。ここに、クリスマスやお正月など、季節に合わせた雑貨をプラスするそうです。
「夏はかごものを飾ったり、クリスマスには絵本やリースを飾ったり……。追加する小物で季節感を取り入れられるように、普段はシンプルにしています」。
「ディスプレイで一番大切なことは?」と問うと、「好きなものしか飾らないこと」だと答えてくれたみつまさん。
「自分の家なのですから、いつも見ていたくなるような、お気に入りに囲まれて暮らしたいですよね。飾り棚に好きなものを集めて見栄えよく飾ることを心がけていれば、部屋全体が居心地の良い空間になります」。
暮らしのディスプレイでみつまさんが大事にしているのが、季節感を表現すること。飾り棚以外にも、キッチンカウンターやダイニングテーブルなど、食まわりの空間に時季のお花を飾り、季節の移ろいを楽しんでいるそう。
飾りながら収納することで使いやすさを実現したキッチン
リビング全体を見渡せるアイランド型のカウンターキッチンの背面に設けたオープン棚には、選び抜かれたお鍋や調理器具が美しく並びます。扉がある方がたっぷり収納できますが、家を建てる前に洋書で見たあるディスプレイが忘れられず、見せながら収納することを選んだそうです。
「オープン棚にガラス製のものをまとめて飾っている写真でした。とても印象的で、新居では同じようにしたいと思っていたんです」。
こうして実現したオープン棚・上段のディスプレイ。大小さまざまな形のガラスが並ぶさまは、アート空間のようです。
木製のカッティングボードや器も同じ空間にまとめることで、スッキリとした印象に。
また、見た目の美しさだけでなく、よく使うものをすべて手が届くところに出しておく収納にしたことで、使い勝手のよさも兼ね備えたキッチンが完成しました。
みつまさんのお宅には、もう一つ、「飾る」 と「しまう」の双方の役割を持つ造作家具があります。
「洗面所のタオル収納です。窓が多い設計で明るく開放的なのはいいのですが、壁面が少なく置ける家具が限られているため、造り付けの収納を多く取れるように工夫しました」。
家具を置けない間取りを逆手に取って、ディスプレイをとことん楽しむというみつまさんの発想は、家づくりの大きなヒントとなりそうです。
ご本人いわく、「ほんの少しの隙間も見逃さず(笑)」、設計士さんと図面を見ながら収納を確保したというみつまさん宅。タオル収納は施工目前のタイミングで決めたそうですが、今ではこれがあって本当に良かったと実感しているそう。
娘さんの細々としたおもちゃは、筒状のボックスにひとまとめに。「ふた付きのかわいいボックスを選べば、そのままポンと置いていても素敵なのでオススメです」(みつまさん)
増え続ける子どもの作品。みつまさんのお宅では、娘さんの作品をFound MUJIのコシャー箱にまとめて収納しています。
「かさばる作品も、同じ大きさのボックスにまとめればスッキリ片付く上に、大切に保管できます。コシャー箱はちょうど画用紙サイズなので重宝しています」(みつまさん)
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撮影/鍵岡龍門 取材・文/羽田朋美( Neem Tree) 編集/HugMug編集部