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家づくりの雑学

2021.07.14

ロフトや吹き抜けリビングで後悔しない! 断熱性能を高めて快適な家に

ロフトに子ども部屋を作ったら夏は暑くていられない、吹き抜けのリビングにしたら冬は寒い、光熱費が高くつくといった声は少なくありません。でも、そのどちらも快適で光熱費が安い家もあります。その差はどこにあるのでしょうか?今回は、家中を快適にするために大切な断熱性能についてご紹介します。

INDEX

真夏の天井裏は60度!? 断熱不足で起きる暮らしの困りごと

ロフトは空間を立体的に活用できるので、子ども部屋や収納として便利に使えます。でも注意をしないと後悔をしてしまうことも。その理由として多いのが、夏に暑いというものです。

子ども部屋にしたらエアコンをつけても暑くて勉強に集中できない、夜になっても暑いままで寝不足になってしまった、収納にしたらあまりの暑さに樹脂製品が歪んでしまったケースもあります。

この暑さの原因は、家の断熱性能不足にあります。断熱性能とは外気温を家の中に伝えにくくする性能のことで、簡単にいえばポットの保温力のようなもの。炎天下に氷を入れたポットを出しっぱなしにしていても、性能が高いポットなら冷たいまま保てますが、性能が低ければすぐにぬるま湯になってしまいます。

ロフトは暑さの影響を受けやすい場所です。真夏の太陽に照らされた屋根の表面温度は80度を超えることもあり、まさに目玉焼きができてしまうほどの熱さ!その熱が下に伝わってくるので、しっかり断熱がされていないと屋根裏の気温が60度を超えてしまうこともあるのです。

また大きな吹き抜けのリビングにしたら冬に寒い、暖房費がかさむといった悩みも、この断熱性能が低いことが原因です。断熱性能が高い家なら、ロフトも吹き抜けのリビングも快適で、光熱費が安い家にすることができるのです。

家づくりの際には省エネ性能をチェック!2021年4月から新制度スタート

太陽光発電は省エネな家づくりのためはもちろん、防災の観点でも役立つ設備です。

どんなにおしゃれなデザインや間取りの家でも、夏に暑くて冬に寒いようでは快適な暮らしはできません。そこで家づくりの際に、しっかりチェックしておきたいのが「住宅の省エネ性能」です。住宅の省エネ性能は以下の2つで測ります。

外皮基準

屋根や外壁などの断熱性能、日射遮蔽性に関する基準

一次エネルギー消費量基準

冷暖房設備や給湯器、照明など住宅内で消費されるエネルギー量に関する基準

外皮性能が高い家なら、夏の暑さや冬の寒さを防ぎやすく、小さなエネルギーで快適な環境が作れます。もちろん光熱費も安くすみます。

加えて、高効率な給湯設備やエアコン、LED照明、そして太陽光発電などを設置すれば、さらにエネルギーの使用量を抑えることができます。

説明義務制度は省エネに関する説明の義務化であり、性能の義務化ではありません。建て主に選択が委ねられているからこそ、しっかり聞いて選びましょう。

省エネ性能が高い家は、エネルギーロスが少なく、コストパフォーマンスが高い家になります。また地球環境を守るためにも住宅の省エネ化は急務であることから、2021年4月に建築物省エネ法が改正され、新たに「省エネ性能の説明義務制度」が創設されました。

これは、建築士が家の建て主に、省エネ基準に適合しているか否か、適合していない場合は性能を確保するための方法を説明する制度です。

これは建築士には義務ですが、家を建てる側にとっては、快適な家づくりのための権利です。オンラインでも実施できますので、ぜひじっくりと聞いて、省エネな家をしっかり選びましょう。

省エネ性能が高い家は光熱費も安い!家中が快適な家づくりを目指そう

家の寿命は長いもの。月々の光熱費の微々たる差も先々になるにしたがって大きな額になっていきます。

住宅の省エネ性能にはさまざまなレベルがあり、性能によって快適性や光熱費が変わります。

たとえば、省エネ基準に適合した住宅より、さらに高性能な省エネ住宅である「ZEH基準」と呼ばれる高度な省エネ住宅なら、平成28年の省エネ基準に適合する一般的な省エネ住宅に比べて、年間光熱費が寒冷地では124,851円、東京などの温暖地で62,955円安くなるという試算(※)があります。家の寿命は長いものですから、先々になるにしたがってその差はどんどんと開いていきます。

つまり省エネ性能が高い家なら、ロフトも吹き抜けも快適で、しかも省エネでエコなので先々の維持費が安く、地球にもやさしい家になるのです。

※試算であり保証されているものではありません。出典:快適・安心なすまい なるほど省エネ住宅/一社 住宅生産団体連合会

住宅性能は目に見えにくいものですが、住んでみてその大切さが実感できます。住宅展示場ではその快適性を実際に体感することができますので、家づくりの参考にぜひ出かけてみてください。

執筆・情報提供

尾間 紫(住宅・リフォームコンサルタント/一級建築士/インテリアプランナー/インテリアコーディネーター)

一級建築士事務所 OfficeYuu 代表。
生活情報サイトAll Aboutリフォームのオフィシャルガイドとして業者選びからプランの立て方など実践的ノウハウを発信。テレビや雑誌、新聞掲載、講演などで活躍している。

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