2022.11.01
ライフオーガナイザー 瀬川歩さんに聞いた!家も心も整えるわが家流の片付け法とは?
神奈川・葉山でご主人と3人のお子さまと暮らすライフオーガナイザーの瀬川歩さん。もともとインテリア系のブログを見ることがストレス発散のひとつでもあったそうですがり、3人目のお子さんを出産後は落ち込むことも多く、家の中を顧みる余裕もなかったそう。そんなとき、たまたまライフオーガナイザーのセミナー情報を目にし、瀬川さんは導かれるようにその道を歩み始めました。
ライフオーガナイザーとは、物や空間にフォーカスした片付けを提案するのではなく、まずは思考や感情の整理から行ない、住まう人が使いやすく、戻しやすい仕組みを提案していく片付けのプロフェッショナルです。
INDEX
【1】好きな物を多く、必要な物、将来的に使う物は最低限に
ライフオーガナイザーの資格取得後、瀬川さんはあらためてご自身のライフスタイルを見直しました。そのときに気づいたのが、「好きなものに囲まれて暮らすのが一番」だということ。そして、その中でもっとも適した片付け方法を見つけていくことでした。それは、瀬川さんの現在の活動指針になっています。
「最適な片付け方法は人それぞれ違うことを学んだことで、私自身、パーフェクトを目指そうとは思わなくなり、とても気持ちがラクになりました。それからは、わが家は好きな物を多く、あとは必要な物と将来的に使う物が最低限というスタイルに落ち着いています」
そう話す通り、瀬川さんのご自宅は3人のお子さんがいるとは思えないほどすっきり。特に木をふんだんに使ったリビングダイニングは、余計なものがなく、広々としています。
「リビングはその家の雰囲気がもっとも現れる場所だと思っているので、ここは常にきれいにするように心がけています。でも、それ以外は結構大雑把なんですよ(笑)」
【2】出しやすいよりも、戻しやすいが片付けの基本
そんな瀬川さんに、片付けのコツを聞いた結果、以下のポイントが見えてきました。
- ・自分や家族が管理できる量に留めること
- ・基本的な片付けよりも、簡単な片付けを目指すこと
- ・物の置き場所を決め、片付けに目的(ゴール)を設けること
- ・収納家具を増やさないこと
- ・体や意識と連動し、片付けに違和感がないこと
- ・ほかの場所とのつながりを意識すること
これらの片付けのポイントを守るには、「作り込まない」ことが大前提だという瀬川さん。そして、「出しやすいよりも、戻しやすいことが大事」なのだとか。
ライフオーガナイザーの仕事も本格的に始まり、今年の前半は家事や育児のほか、以前から勤めているパートの仕事も重なり、かなり多忙を極めたという瀬川さん。
忙しい日々を送る中、家事効率を上げるために瀬川さんが意識しているのは、家事動線をできるだけ短く、率先して「『ながら作業』」を行なうこと。そんな「ながら作業」に適しているのが、ワークスペースも兼ねたキッチンのカウンターだといいます。
「ライフオーガナイザーになって最初に手を付けたのが、このカウンターです。以前は前の家から持ってきた小物やグリーンなどを飾っていましたが、今の私には必要ないと気付き、それらを処分してワークスペースにしました。ここなら子どもたちの様子を見ながら仕事や家事ができます」
【3】変化に柔軟に対応できるように収納は作り込まない
家族の環境や子どもたちの年齢に合わせ、その時々で柔軟に変化できるように、収納は作り込まない瀬川さん。あくまでも自分のペース、家族のライフスタイルに合わせていくことが重要だといいます。
片付けに正解はありません。だから、面白いのかなと思います。上手に片付けられると家事も早く終わるし、その空いた時間に自分の好きなことができます。私の場合は物思いに耽ることも。それで自然とメンタルが整うんです。片付けとメンタルは、本当にリンクしているなぁと実感しますね」
収納家具やグッズを揃えるのも大事かもしれませんが、何より、自分にもっとも適した収納・片付け法を見つけることが第一だと話す瀬川さん。
「ポイントは、簡単なところから手をつけること。たとえば、子どもの物から手をつけて、そこから徐々に片付けていくのがおすすめです。面白いもので、片付けは伝染するんです。私が片付け始めると主人もきれいにする(笑)。子どもたちも、年に数回、片付けのスイッチが入るので、今はそれを待つ余裕が生まれましたし(笑)、任せるようにしています。自分で捨てる・捨てないを判断できるということは、それだけ成長している証でもあります」
「以前は私自身も整っていなかったので、片付けもできていませんでした。だからこそ、今後は片付けを通じて、誰かの役に立てたらいいなと思っています」
ガチガチにルールを作ると、それに囚われすぎて身動きができなくなることも。瀬川さんのように「作り込まず、変化に柔軟に対応できる収納・片付け」が大事なのかもしれません。何より、自分にあった最適な収納・片付けを見つけることが、快適な暮らしを叶える一番の近道のようです。
機能的で使いやすい収納を見出すためには、具体的なイメージングが必要。よりイメージをふくらませて、それぞれのライフスタイルに合った収納の見本を見つけるために、住宅展示場を参考にしてみては?
取材協力
ライフオーガナイザー/メンタルオーガナイザー 瀬川歩さん
【リンク】
ホームページ https://happanooto-1.jimdosite.com/
Instagram https://www.instagram.com/ayumi.segawa/
編集・執筆:石倉 夏枝
撮影:小島 沙緒里
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