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住宅のマネーと制度

2024.09.09

東京に注文住宅を建てたい方必見!費用相場や人気エリアの特徴などを解説!

東京都は住まいを持つ場所として、安定した人気を維持しています。いま東京都で注目を集める人気エリアは、どんな場所でしょうか。注文住宅取得のための価格の相場も気になります。

本記事では、東京都内で注文住宅を検討している方向けに、人気エリアの概要や、土地取得の費用相場を解説します。注文住宅を建てるための会社選びの方法、住宅展示場の利用方法も取り上げますので、充実した住まいづくりの参考に、ぜひお役立てください。

INDEX

東京エリアの注文住宅の価格相場

まず、東京都で注文住宅を建てるための費用の平均を確認してみましょう。注文住宅について、建物単独、土地付の場合の家・土地別予算と合計を、全国平均、首都圏平均と比較してみました。

以下は東京エリアでの注文住宅の購入者が、家を買うに至った理由を聞いたものです。家の広さや古さが主流ですが、ライフイベントは結婚を機にという方が多いようです。

2022年 住宅情報館調べ

注文住宅のみを購入した場合【4,621万円】

この項は既に土地を持っているか、先行して購入した方がフラット35を利用して住宅購入を行った際の価格データです。東京都での建築費用は、全国所在地平均より760万円、首都圏所在地の平均より431万円高くなりました。

建物の延床面積はどのエリア平均も差がありませんが、地価の高い東京では、敷地面積が全国平均の半分弱となるのが印象的です。小さいスペースで間取りの工夫をして快適な生活を送るノウハウや設計コストが必要となるでしょう。

道路や敷地の広さに制約のある都心部では、重機やトラックの出入りが難しいための運搬費やガードマンの人件費などが上乗せのコストになるケースもあります。

また、相続した土地に新しい家をつくる場合、元々家のあった場所でも現在の法律にしたがって地盤調査を再度行い、必要に応じて地盤改良を行う費用が発生することもあります。

地域・都道府県 敷地面積/延床面積 建築費用
全国 334.5m2/119.5m2 3,861万円
首都圏 232.7m2/120.4m2 4,190万円
東京 148.6m2/121.2m2 4,621万円

※住宅金融支援機構「フラット35利用者調査」より抜粋

土地付注文住宅の購入した場合【3,295万円】

この項は、土地と建物の両方で契約する土地付注文住宅で、フラット35の融資を利用した人のデータです。東京の建築費用は全国平均より110万円、首都圏全体の平均より107万円安くなりました。

注文住宅の床面積は、傾向として全国や首都圏の平均より東京のほうが小さいので、建築価格はそれに比例する部分もあるでしょう。

しかし2年前の2021年の時点では、東京の建築費用は全国から319万円、首都圏全体から220万円安くなっていました。床面積に大きな変化はないため、東京都の建築費の坪単価が上昇していることになります。

地域・都道府県 敷地面積/延床面積 建築費用
全国 249.3m2/111.2m2 3,405万円
首都圏 194.3m2/108.8m2 3,402万円
東京 122.0m2/103.3m2 3,295万円

※住宅金融支援機構「フラット35利用者調査」より抜粋

土地のみを購入した場合【3,825万円】

この項では、注文住宅取得のために土地を購入した人のデータを、土地付注文住宅のデータを参考にご紹介します。東京都は全国平均に比べて約半分、首都圏に比べて約62~63%の広さが、取得する土地の平均値です。

122m2という敷地面積にもかかわらず、価格は3,825万円と、全国平均に比べ2,328万円、首都圏平均に比べ1,548万円プラスの高コストとなるのは、前述の通りです。しかし、立地の良さがもたらす利便性などの土地の利用価値や資産価値へのコストも、考慮する必要があるでしょう。

東京都でも23区と都下では、土地代にかなりの開きがあるので、土地価格と建物の価格のバランスをうまく考えて立地を決定する指標にするのをおすすめします。

地域・都道府県 敷地面積/延床面積 建築費用
全国 249.3m2 1,497万円
首都圏 194.3m2 2,277万円
東京 122.0m2 3,825万円

※住宅金融支援機構「フラット35利用者調査」より抜粋

注文住宅費用総額【7,120万円】

東京都で2023年の土地付注文住宅の建設費3,295万円と土地取得費3,825万円を合計すると、7,120万円となりました。これは土地と建物を別に取得したケースを想定しています。

2021年の平均値は建設費2,691万円、土地取得費3,413万円で合計6,104万円だったため、土地代よりも建材や人件費の高騰が顕著であることが分かります。

フラット35の借入額上限は8,000万円で、購入価格の9割の融資を受けられる決まりなので、約8,900万円が対象の上限です。東京都の住宅取得額の平均値がフラット35の借入限度に迫ってきているという現状です。

東京都でもエリアによって土地の相場はかなり変化します。家族のご希望をまとめる中で、エリアを広げてさまざまな選択肢を検討しましょう。

東京都の6つの人気エリアの特徴と土地価格相場

この項では、東京都内の人気エリアの特徴と、土地価格相場について解説します。土地価格の相場は、東京都財務局発表の令和6年地価公示価格をもとに、平均的な100m2、150m2の価格を表示しています。

参照元:東京都財務局 令和6年地価公示

足立区【3,485~5,227万円】

足立区は都心へのアクセスは抜群で、とくに北千住駅は上野東京ライン、東武伊勢崎線、東京メトロ千代田線をはじめ多数の路線が乗り入れています。ベルクや西友などといった安いスーパーや公園の数が多いのも魅力です。以前は治安が良くない場所というイメージがありましたが、子育て世代向けの施策が功を奏して、人気エリアに変わりました。

足立区の土地相場

m2あたり土地平均価格 100m2価格 150m2価格
34万8,500円 3,485万円 5,227万円

練馬区【4,259~6,388万円】

練馬区は23区の中では都心へのアクセスの良さのわりに平均価格が安めなため、人気エリアです。都会生活と自然に恵まれたエリア、静かな住宅街のバランスがとれています。犯罪発生率が低く、治安の良さでは東京23区内ベスト3で、小さな子どもから高齢者まで、安心して暮らせるのも魅力でしょう。

練馬区の土地相場

m2あたり土地平均価格 100m2価格 150m2価格
42万5,900円 4,259万円 6,388万円

葛飾区【3,465~5,197万円】

葛飾区は、都心への交通アクセスや買い物施設・複合商業施設が充実し、住みやすいエリアです。また、幼児教育や保育を支援する制度も充実しており、子育て世帯にも向きます。下町情緒が残る街に住みたい場合はとても魅力的であると同時に、都心部と比較すると安価な物件を多数探すことができます。

葛飾区の土地相場

m2あたり土地平均価格 100m2価格 150m2価格
34万6,500円 3,465万円 5,197万円

三鷹市【4,447~6,670万円】

三鷹市は郊外でありながら、中央線の快速停車駅のため、新宿まで15分というアクセスの良さを誇ります。人気スポットの吉祥寺にも隣接し、充実したショッピングやプライベートが満喫できます。繁華街で人が多い街ですが治安も良好で、とくに駅北側は安心して生活できるでしょう。

三鷹市の土地相場

m2あたり土地平均価格 100m2価格 150m2価格
44万4,700円 4,447万円 6,670万円

立川市【2,724~4,086万円】

東京都のほぼ中央に位置する立川市は、駅周辺の大規模な再開発以降、多摩地区の中心地にも相当する利便性の高いエリアとなりました。ショッピング施設に関しては都心へ出るのは不要という充実ぶりです。市街地の利便性の一方、緑豊かで広々とした国営昭和記念公園や多摩川など、自然に囲まれているのも特徴といえます。

立川市の土地相場

m2あたり土地平均価格 100m2価格 150m2価格
27万2,400円 2,724万円 4,086万円

八王子市【1,209~1,813万円】

土地相場の安さが魅力の八王子市も、中央線沿線で新宿駅・東京駅へ乗り換えなしでアクセス可能な幹線駅です。自然の多さも魅力ですが、利便性の高いエリアとは、お好みに応じた選択肢となるでしょう。あまり坂の多い場所は避けて、暮らし良さと自然の気持ちよさのバランスのとれた場所を探しましょう。

八王子市の土地相場

m2あたり土地平均価格 100m2価格 150m2価格
12万900円 1,209万円 1,813万円

注文住宅を購入する時の主な相談先

東京都内で、注文住宅の建築依頼先はとても多数あり、絞り込みを行うのが大変です。この項では、まず見積もりなどの相談先の絞り込みができるよう、以下の4つのタイプの相談先について、それぞれの特徴を解説します。

  • ● 工務店
  • ● ハウスメーカー
  • ● 設計事務所/個人建築家
  • ● 住宅展示場・モデルハウス

工務店

工務店は地域密着型の会社が多く、細かいオーダーにも小回りが利き、竣工後のメンテナンスも依頼がしやすいなど、距離が近い関係を継続できます。歴史の長い工務店は、地元の気候風土にあった家の施工にもノウハウがあります。

また、広いエリアに向けた広告宣伝費を必要とせず、多数の人材の人件費を割かない分は、費用を抑えられるでしょう。

反面、大量発注による建材の原価調節や、均一の施工品質は不得意な面があります。また、最新の施工技術を随時取り入れていく点では、ハウスメーカーに一歩譲る部分があるでしょう。

施工の品質は会社単位、職人単位で開きがあるため、評判をよく確認のうえ候補に入れるのが良いでしょう。

ハウスメーカー

ハウスメーカーは会社の安定度や施工品質が一定であることは、安心材料としてのメリットです。また、工務店に比べて工期が短く、エコ住宅やIoTなど、最新技術を活かした家づくりには長けているでしょう。

しかし、間取りなどで変わったオーダーへの小回りの利く対応が難しく、できたとしても割高となる傾向にあります。メンテナンスは、新築同様工期は短めで、部材のストックが豊富なため対応が早い反面、やはり割高です。

工務店との比較でいえば、どちらかがすぐれているというよりも、合ったほうを選ぶという形が正解でしょう。相談先として捉えると、工務店は細かい部分まで指定をして相談し、ハウスメーカーは提示された選択肢の内容の説明を受け、選ぶ傾向が強くなります。

関連記事:
信頼できるハウスメーカーの見つけ方!住宅展示場で見つけるのがおすすめ|住宅展示場のハウジングステージ

設計事務所/個人建築家

設計事務所や個人の建築家は、注文住宅の設計部分と施工管理だけを専門的に担当します。工務店よりもさらに自由度の高い家づくりが志向でき、細かい部分までのこだわりに付き合ってもらえるでしょう。東京都に多い、狭小地や変形地での、家族の要望を叶える設計依頼なども専門分野です。

ただし設計料は高めで、施工やメンテナンスを依頼する会社も、設計側の紹介で折り合わない場合、別に探すことが必要なケースがあります。工夫によって設計・施工を安く抑えることもできますが、仕様にこだわるほど、平均的な注文住宅より高くなると考えたほうが良いでしょう。

住宅展示場・モデルハウス

モデルハウスはハウスメーカーや工務店など、依頼先候補の建築会社の実際の施工例を見ながら、検討や質問ができるショールーム、住宅展示場は、複数の建築会社の施工例を一つの敷地内に集めたショールームです。

カタログなどを入手しながら、実際の仕様を見て質問などができることで、一気にイメージや予算感が具体化できるのが、利点といえるでしょう。ショールームといっても利用方法はさまざまで、対面なしのWeb相談やカタログ請求を並行して設けている場合がほとんどです。

それぞれの相談先に向く人

工務店 ● こだわりのある家づくりをする
● 住んでいる地域の気候や環境も考慮する
ハウスメーカー ● 安心感やブランド力を重視する
● 短い工期と長期の保証期間に期待する
設計事務所/個人建築家 ● もっともこだわりのある家づくりをする
● 条件の厳しい土地を活用する
住宅展示場・モデルハウス ● 実際の仕様を見て検討する
● 複数の依頼先を同時に検討する

注文住宅の購入前は住宅展示場やモデルハウスがおすすめ

注文住宅を購入する前に、最初にアプローチするのは、住宅展示場やモデルハウスでの情報収集がおすすめです。

実物に触れることで、雑誌やインターネットで見ていた理想の間取りや設備、建材のイメージが実際のものとなります。また、それが予算の上下感にも結び付きやすくなるでしょう。

さらに住宅展示場の場合、複数の施工先の仕様や価格を俯瞰して比べることができ、見積もりに向けた歩みを大きく進めるきっかけになります。

実際に家を建てた方はどんな行動を起こしているのでしょうか。以下は、住宅会社を選ぶうえで最初に起こした行動のアンケートデータです。住宅展示場・モデルハウスへの直接訪問が79.1%を占める結果となりました。

2021年 ブランディングテクノロジー調べ

直接訪問以外の、資料請求やSNSのフォローほかが2割に満たない点には、驚かれるかもしれません。しかし具体的にイメージを膨らませることと、効率的な情報収集の2点では、住宅展示場の訪問は一番の手段となります。

最初は見学だけでも、購入意思が確定していなくてもOKです。自由に見て回ることができます。そのような見学でも印象に残ることが必ずあるので、後日あらためて確認するのも良いでしょう。

ある程度購入に向けて進んでいる方は、事前予約をしたほうが先着順や定員を気にせず、多くの情報が得られるのでおすすめです。

まとめ

東京都内で注文住宅を検討している方向けに、人気エリアの概要や、土地取得の費用相場を解説しました。土地や建築費のほか、金利も上昇の流れにあるため、タイミングを逃さずに、ご家族の住まいへの要望を具体化してみましょう。

候補となるエリアと、大まかな予算感が決まったら、相談先は住宅展示場をおすすめします。ハウスメーカーや工務店など、幅広い選択肢を俯瞰して見る力となるためです。本記事の内容が、より良い注文住宅づくりのお役に立てば幸いです。

執筆・情報提供

滋野 陽造

保有資格:宅地建物取引士 賃貸不動産経営管理士。
マスコミ広報宣伝・大手メーカーのWebディレクター・不動産仲介業を経て、ライター業・不動産投資に従事。
実務経験をもとに、不動産の購入・売却、住まいの知恵、暮らしの法令などのジャンルを中心に記事の執筆を行う。

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この記事はハウジングステージ編集部が提供しています。

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