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家づくりの雑学

2024.09.09

注文住宅完成までの流れとは?期間や土地ありなしでの違いも紹介

最終更新日:2025/04/03

住まいづくりのイメージや資金が固まってきたところで、「いつ頃引っ越せるのだろう?できたら新年は新しい家で迎えたい」と考えたくなるかもしれません。
本記事では、注文住宅の完成までの期間や流れ、完成が遅れないためのポイント、費用面のほか、土地あり・土地なしの違いなどを解説します。

INDEX

注文住宅が完成するまでの期間はどのくらい?

注文住宅の完成までにかかる期間は、下準備から竣工・引き渡しまでに、一般的に8〜15ヶ月が必要となっています。注文住宅は理想通りの家づくりのために土地探しやプランの検討など自由度が高い分、施主の準備することが多いため、建売住宅や中古の購入よりも期間が必要です。

家を建てる土地をすでに持っているかどうかや、選択するプランの内容により、完成までの期間は異なります。たとえばセミオーダーのような既成に近いプランであれば完成は早まります。

しかし通常は、着工から完成までに最短でも6~7ヶ月はかかる場合が多いと考えましょう。また、希望の土地探しやプランの設計にこだわった場合は、家を建てるのに2年近くの期間をかける場合もあります。

注文住宅の完成までの流れと期間の目安

以下は、注文住宅を建てるために必要な、大まかな工程の分類です。

  1. 情報収集・予算決め
  2. ハウスメーカー・工務店選び・土地探し・住宅ローンの仮審査
  3. 建築工事請負契約・住宅ローン本申請
  4. 建築工事
  5. 完成・引き渡し~引っ越し

この項では、注文住宅の完成までの工程と、各期間の目安についての概要を解説します。

関連記事:家の建て替え費用の相場は?内訳、手順、期間などを紹介|住宅展示場のハウジングステージ

住宅の情報集めと予算の設定【1~3ヶ月】

最初は、平均1~3ヶ月をかけて参考情報の収集や予算を煮詰めて、建てたい家を明らかにしていく作業です。この段階で家族とよく話し合い、間取りやデザインの方向性、仕様などの優先順位をはっきりしておきましょう。

以下は注文住宅の施主のアンケート結果です。ハウスメーカー・工務店に問い合わせる前の準備段階としては、以下の内容が多くを占めています。

家のプランや仕様のイメージ固めは住宅展示場が活用されていることが分かります。その他の相談先は不動産会社や、金融機関となることが多いでしょう。

ある程度条件や優先順位を絞って予算との兼ね合いを判断することになります。

ハウスメーカー・工務店に問い合わせる前の準備段階で、何を重視しましたか?(複数回答)

2022年 LIFULL HOME’S調べ

ハウスメーカーと土地探し・住宅ローンの事前申請(3〜6ヶ月)

土地と建築の依頼先、借入先の選択で3〜6ヶ月かかると考えましょう。土地探しは、地域密着型の不動産会社に相談するか、土地も斡旋できるハウスメーカー・工務店への依頼の2つが主流です。

前者は土地のエリアについての細かい情報が入手しやすく、後者の場合は、仲介手数料が無料か、安くなる可能性が高くなります。

建てたい家のイメージに合った建築の依頼先探しも重要です。複数社に依頼して相見積もりを行い、価格以外にプランの良さや、対応の良さも確認のうえ、選びましょう。

住宅ローンの申請はまず、仮審査を行い、融資を受けられる感触を把握します。建築の見積もりから借入額を概算し、金融機関の担当者とも相談しながら返済計画の概要も固めていきます。

返済資力を証明するために、持っている資産や他の借り入れの状況など、積極的な情報提供をすることで、精度の高い審査結果を得ましょう。

以下は、土地探しの際に重視する項目を調査した結果です。予算と生活の利便性が5割近くを占め、価格の許す範囲で便利なエリアを志向する方向性が感じられます。

2016年 リクルート調べ

プランニング・契約(2〜6ヶ月)

家の設計のプランニングとローンの本審査を経て、住宅ローン・工事請負の契約まで、2〜6ヶ月が必要です。ここで期間に幅があるのは、プランの組み立てがうまくいかず、他に依頼し直すケースもあるためです。

住宅ローンの本審査では、返済資力と担保価値が細かく確認されるため、追加で資料を提供し、借入期間や金利、返済の月額などを細かく決めましょう。

住宅ローン(金銭消費貸借契約)と建築(工事請負契約)の契約が完了すれば、家づくりは具体的にスタートを切った形となります。これ以降は家の大きな仕様の変更はできません。

注文住宅の着工(3〜6ヶ月)

建築工事に要する期間は3〜6ヶ月が目安です。工事期間は天候や資材の入荷状況で左右されることがあります。

住宅の施主がケアする点としては、地鎮祭と棟上げ式です。これらを行う場合は、地域の習慣にならって滞りなく実行できるよう、日程調整や神主さんの手配などの準備をすすめておきましょう。

地鎮祭の前までか当日に、近隣にご挨拶と工事実施の事前おことわりに回ることが多いです。施工中は施工会社の担当者と相談のうえ、職人さんに差し入れがてら工事を見に行くのも良いでしょう。

完成と引っ越し作業(1ヶ月)

工事が完成したら内覧と完了検査を行い、不具合や打ち合わせと異なる部分がないかのチェックをします。手直しなどが必要な問題がなければ、残金の決済と登記の日取りを決めます。決済・引き渡しは金融機関で行い、売買の関係者や司法書士も同席となるので、日程調整が必要です。

引き渡しと決済が完了すれば、全工程が完了となります。引き渡しの完了以降は、自由なタイミングで引っ越しができます。

注文住宅の費用相場

注文住宅の場合、完成までの費用の相場はどのくらいでしょうか。

以下は2023年にフラット35で注文住宅を土地・建物合わせて購入し融資を受けた人の、購入費用相場の調査結果です。

所要資金 建設費 土地取得費 頭金(自己資金)
全国平均 4,903万4,000円 3,405万8,000円(69.4%) 1,497万6,000円(31.6%) 473万8,000円(9.7%)
首都圏 5,679万6,000円 3,402万3,000円(59.9%) 2,277万3,000円(40.1%) 610万2,000円(10.7%)
近畿 5,265万3,000円 3,414万5,000円(64.8%) 1,850万8,000円(35.2%) 547万4,000円(10.3%)
東海 4,810万5,000円 3,491万1,000円(72.5%) 1,319万4,000円(27.5%) 419万3,000円(8.7%)
その他地域 4,299万3,000円 3,384万円(78.7%) 915万3,000円(21.3%) 372万5,000円(8.6%)

上記のうち、建物の仮設、基礎、躯体、屋根、内装、仕上げ、設備などの本体工事費は、1,600~3,800万円です。そのほかに税金や登記費用、建築確認申請費用ほかの諸費用が100~150万円、残りを占めるのはライフラインや外構などの工事費用となります。

ライフラインは、土地までの引き込み・取り出しがすでにできているかで、費用に開きが生じるでしょう。とくに上水道は、工事費用が土地近くの配管状況に左右される工事です。
自己資金は費用総額のおよそ10%前後が平均値となっていることも分かります。自己資金は多く準備することで、金利の優遇も受けやすくお得になるため、工夫して増やしたいところです。

土地なしだと費用や期間は違う?

家づくりの際に大きな影響を及ぼすのが、土地なしからの購入か、土地ありかの違いです。

以下は、フラット35の融資利用者区分の割合です。注文住宅では土地なしからの購入と土地ありとの割合が約2:1となっています。このデータにはありませんが、土地ありの件数は、2023年までの10年で23.3%から15.1%まで減る傾向となりました。

2022年 住宅支援機構調べ

以下で土地の有無が費用や期間に及ぼす影響をご説明します。

費用の違い

前項にあるフラット35の借り入れの表でご覧いただいた通り、土地の取得費用は全体の22~42%を占めています。その費用にはエリアで大きな開きがあり、土地代の高い都市部では、土地の有無が大きな価格差になって影響し、全体の予算を左右するでしょう。

どこに予算をかけたいかで、エリアを検討するという考え方も良いのではないでしょうか。

また、住宅とは別に先に土地を購入しておくこともできますが、この場合は住宅ローンを組むことができません。居住用物件の建設用に取得する土地だということを、金融機関に明示できないためです。

さらに、分譲地などでは必要ないことが多いですが、ライフラインの引込工事を行う場合、相場で以下の費用が必要となります。

水道管引き込み 約30〜60万円
給水申込納付金
(口径別)
13mm:3~10万円
20mm:4~20万円
25mm:10~40万円
ガス引き込み 約10〜20万円
電気引き込み 約10〜20万円

そして、これらの工事費用は既存のライフライン設備の状況によって、大きく金額が変わります。

期間の違い

土地なしから家を建築する際は、土地探しの期間が必要となります。建物の費用との兼ね合いを考えながら、家族の希望に合った土地探しをするのは、想像しているよりも時間を要するものです。

また、土地のライフライン整備状況も影響を及ぼします。水道や電気などの取り出しが全く行われていない場合、建物の建築工事と同時に行えないことがあるでしょう。さらに他人の敷地内に配管の埋設を行う必要があるケースもあり、日数を消費してしまうのが注意点となります。

また、土地なしからの場合、土壌の汚染調査や地盤調査、地盤改良工事をより慎重に進めなければならない土地もあるでしょう。土地なしの場合の工事関連で、期間がどのくらい左右されるかは、前述の費用と同様、その土地の状況によります。

ただし土地ありの場合も、立て替えの際は既存の家屋の取り壊し工事が必要です。また、実家の敷地内に別途新築する場合は、新しい家のために土地を分筆する登記手続きを要します。

注文住宅の完成が遅れる原因は?

注文住宅は前述の通り、施主のこだわりを実現するために、工程ごとに決めることが多く、家づくりの期間が延びがちです。中でも、予定よりも大幅に時間が延びやすい工程は、土地探しと設計プラン・設備の決定です。期間が延びてしまうこれらの原因について、もう少し細かく見てみましょう。

理想の土地が見つからない

土地探しはこだわればきりがなく、3ヶ月から半年、ときには1年以上かかる場合もあります。土地探しに迷うときは、以下の2つのパターンがあります。

  • ● どこに住むのがいいか決まらない
  • ● 住みたい場所に理想の土地がない

住む場所が柔軟なのは、土地探しで有利な面もありますが、土地をいつまでも決められない状況になる可能性があります。

反面、住みたい土地のイメージが明確なのは、他の要素を絞り込んだり決めたりするのに好都合で、良い面も多くありますが、理想の家が建てられる予算と地形の土地が出るまで待つということも起こり得ます。

住みたい場所のイメージは明確でありながら、候補地が複数あるというのが、スムーズな土地決めの際には有利でしょう。

プランの決定に時間がかかる

もう一つ時間を要するのはやはり、設計プランの決定です。こだわりを持って検討範囲を広げたり調べたりするのはとても良いことですが、避けたいのは、家族の意見がまとまっていない、あるいは優柔不断な要素から、なかなか前に進まない状況でしょう。

以下は、設計・建築の依頼先によって工程の遅延があるかどうかを調べたデータです。

2015年 日経クロステック調べ

ハウスメーカー・工務店共に「遅延なし」の割合はほぼ違いがありません。1ヶ月以上の遅延は工務店に多いですが、同データによると小規模工務店ほど遅れる傾向が顕著になるとされており、これは施主の問題には関係がなく、施工中の天候や資材入荷の問題と推察されます。

注文住宅の完成が遅れないためのポイント

注文住宅へのこだわりは発揮しながらも、無駄に時間を過ごさないためには、事前の準備と計画性が必要です。

計画通りに進まないときにも、その対策や、あらかじめどうするかを決めておくと、ストレスのない家づくりにつながります。以下で完成が遅れないためのポイントを解説します。

スケジュールを事前に決めておく

「この過程をいつまでに終える」と決めておくだけで、漫然と過ごす時間は減らせるものです。本記事などを参考に、引き渡しの目標を決めて、逆算してそこまでの各過程の期間を決めてみましょう。

また、スケジュール通りにいかないことは必ずあるため、1ヶ月程度は余裕を持った内容にしておくと良いです。

以下は注文住宅の家づくりにおける、建築の依頼先別の標準的なスケジュールです。このほか、施主経験者の人のブログなどを参考に、スケジュールを検討してみましょう。

期間 ハウスメーカーの場合 工務店の場合 設計事務所の場合 施主の行動
初月 ・打ち合わせ
・プランの提出
・全体打ち合わせ
・資本計画
・プラン打ち合わせ
2ヶ月目 営業プラン提出 ・打ち合わせ
・プラン提出
・打ち合わせ
・設計契約
地質調査
3ヶ月目 ・周辺調査
・プラン提出
・仮契約
・打ち合わせ
・打ち合わせ
・基本計画まとめ
・基本計画まとめ
・実施設計
・確認申請提出
4ヶ月目 ・基本計画まとめ
・図面作成
・内装材の打ち合わせ
図面の作成 実施設計完了
5ヶ月目 ・工事見積もりUP
・工事契約
・確認申請提出
・工事見積もりUP
・工事契約
・確認申請提出
・工事見積もりUP
・工事見積もりチェック
・工事契約
・近隣挨拶
・地鎮祭
6ヶ月目 内装材確認 着工 着工
工期4.5ヶ月
7ヶ月目 着工 上棟式 工期4ヶ月 上棟式 ・設備機器の確認
・内装材、色の確認
工期3.5ヶ月
8ヶ月目 上棟式 ※追加・変更
9ヶ月目
10ヶ月目 竣工 竣工 竣工 竣工
11ヶ月目 ・引き渡し
・引っ越し
・書類手続き

土地を探す際に期限を決める

とくに、最初の関門となる土地取得までの期間は、ある程度管理し、期限を決めておくことをおすすめします。100%理想にかなった土地を探すのは難しく、探す行為が膠着化しやすいためです。

土地の部分でつまずきが長い場合、建物の建築相場や法令の変更、補助金利用の状況の変化などで、チャンスを逃がすことがあります。

前述のように候補エリアを2つ以上決め、ある程度の条件を満たした時点で決めることも考えましょう。

住宅ローンの申請を要領よく

建物の着工までの期間に影響を及ぼす要因として、融資の実行の速度も関係します。住宅ローンの審査をスムーズに終えることも、工事を早められる要因です。

住宅ローンの申し込みから融資実行までの流れは以下をご参照ください。

物件を購入するまでの流れ 住宅ローン手続きの流れ 期間
情報収集・絞り込み 情報収集・絞り込み 1ヶ月

(不動産会社の斡旋などで、融資先がすぐに決まる場合もある)

物件の購入申し込み 事前審査の申し込み
重要事項説明 事前審査の結果通知 審査申し込みから1週間程度

(信用情報などに何か問題がある場合、2日程度で結果が出ることもある)

売買契約の締結(手付金の支払い) 本申し込み 準備に1週間程度

(事前に必要書類を集めておけば、短縮が可能)

本審査結果通知 本審査申込から2~3週間

(書類に不備などがあると、再提出で遅れる場合がある)

ローン契約の締結
購入代金の決済 融資実行 契約から1週間程度

ローン審査の過程で時間を取られない方法は、申請前の書類準備を事前に進めておくことです。ローンの事前審査・本審査に必要な書類は、どこの金融機関も公式Webサイトに記載されています。金融機関から「これを準備してください」といわれる前に集めておくとスムーズです。

このほか、審査期間が長引く要因として、書類の不備や申し込みの集中などがあります。

審査が通らなかった場合、別の金融機関に申し込んで結果を待つということを繰り返すことも。ローンを通すことに時間を取られる要因として、返済負担率(収入に対する返済額の割合)に無理がある点が挙げられます。

ローンが通らなかった場合は、信用情報に問題がないかをCICなどの信用情報機関に照会するほか、返済負担率を見直しましょう。

家族の希望をまとめておく

家族のうち特定の人が主導権を握ってさまざまな点を決めていくのは、早くプランが決定していくようで、どこかで不満が表面化して話し合いが滞ったり、使い勝手などで満足度の低い家になったりしがちです。

何かの希望があれば、そこには必ずメリットとデメリットがあります。たとえば「リビングを吹き抜けにして、直接階段を付けたい」という希望があった場合、家族の中で以下のような吹き抜けとリビング階段の組み合わせのメリット・デメリットを共有して考えます。

メリット

  • ● 開放感がある
  • ● 家族のつながりを感じられる

デメリット

  • ● 空調に工夫が必要
  • ● 調理のにおいが2階に上がりやすい

家族の皆さんそれぞれが、よく利用する部分に意見を持ち、それを持ち寄ることで良い家となります。意見が分かれた際には、「そこをよく利用する人の意見を優先する」「多数決する」などのルールを決めるのも良いでしょう。

希望条件に優先順位を付ける

こだわりのポイントや家族の意見がまとめられたら、あとのハードルは予算との兼ね合いであることが多いです。「もっとこだわりたい!」という気持ちも大切です。しかし、設計上の理由や予算との兼ね合いで、何かを諦めることは必ず出てくるので、その際にもスムーズに決められるようにしておきましょう。

こだわりポイントに優先順位を付け、何を残すべきかという観点で考えます。それでも打ち合わせの席で決めかねる状況になったときは、一度持ち帰って冷静に考えたほうが、かえって早く合理的な答えが得られることが多いでしょう。

まとめ

注文住宅の完成までの期間や流れ、完成が遅れないためのポイントなどを解説しました。

住まいの完成までの期間は、こだわりたい・納得したいために時間が延びるのと、うまくまとまらないためについ延びてしまうのでは、あとの満足度に大きな違いがあります。

また、全工程を計画的にとらえて、関係する人に気持ちよく働いてもらうよう考えるのも、施主としての役目である部分もあるでしょう。プランの決定後も工事の進行に関心を持たれることをおすすめします。

執筆・情報提供

滋野 陽造

保有資格:宅地建物取引士 賃貸不動産経営管理士。
マスコミ広報宣伝・大手メーカーのWebディレクター・不動産仲介業を経て、ライター業・不動産投資に従事。
実務経験をもとに、不動産の購入・売却、住まいの知恵、暮らしの法令などのジャンルを中心に記事の執筆を行う。

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この記事はハウジングステージ編集部が提供しています。

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