2024.11.19
家を買うタイミングは結婚後?購入と賃貸のメリット・デメリットやポイントを解説
家を買うタイミングは、さまざまなきっかけによりますが、結婚が大きな節目となります。しかし、結婚後の購入タイミングを決めるためには、考える要素がたくさんあり、迷ってしまうでしょう。
そこで本記事では家を買うタイミングについて、結婚を軸にした時期ごとそれぞれのメリット・デメリットを解説します。賃貸と購入の違い、結婚で家を買ううえで検討すべきポイントもご説明しますので、ご自身のケースに当てはめて、参考にしてください。
INDEX
結婚後?家を買うタイミングとは
家を買うきっかけとなる主なタイミングは、以下の3つといわれています。
- ● 結婚した
- ● 子どもができた
- ● 子どもが独立した
結婚や出産とともに新居をつくることは、夫婦にとって大きな夢や励みとなるでしょう。
子どもが独立したタイミングは2次取得(2回目の購入)の人も多いと考えられます。老後の資金繰りを考えながら、必要なだけの広さとバリアフリー性能を備えた家を持つのも、良い人生設計といえるでしょう。
しかし、近年は婚姻率の低下などもあり、結婚と切り離して家の購入を考える方も多いです。
以下は30代・独身の方で、まだ住宅購入をしていない方を対象にしたアンケートです。結婚していなくても、あるいはしなくても家を買うと答えた人が45%にもなります。
以下の記事もご参照ください。こちらの記事のデータでは、購入検討のキッカケは1位「結婚」の17.8%、2位は「第一子出生」の14.6%となっています。
関連記事:マイホーム検討のキッカケは「第一子出生」「小学校入学」ではなく、「結婚」|注文住宅のハウジングステージ
結婚後にすぐ家を買うメリット・デメリット
結婚後すぐに家を購入することの良い面と、注意すべき面とはそれぞれ何でしょうか。簡単に表現するとメリットはお金と手間の無駄が少ない、デメリットはまだ人生設計の情報が少ない点でしょう。以下詳細をご説明します。
メリットとは
結婚すぐの購入なら、早期の返済開始となり、したがって早く住宅ローンを返し終えることにもつながります。
また、賃貸物件に必要な初期費用が不要で、家賃ではなくすぐに住宅ローンを払い始められます。
買いそろえる家財やカーテンなども、賃貸から新居に合わせた買い替えが不要です。最初から購入した家の広さやインテリアに合わせた準備が可能なためです。
間に賃貸の生活を挟まなければ、引っ越しも一回で済むかもしれません。これらのコスト差を住宅購入の頭金にすると、ローンの金利の優遇を受けるなどにもつながり、さらに節約できることになります。
このように結婚を機にマイホームを購入する場合、お金と手間が少なくて済む点は、魅力的です。
デメリットとは
反面、早期に家を買うことのデメリットは、以下の情報が少ないため、先の見通しを反映した家づくりが難しいことです。
- ● 夫婦の価値観や希望がまだつかみづらい
- ● 転勤や転職の可能性が読みづらい
- ● 子どもの数や親との同居の予測がしづらい
上記の要素はご夫婦の状況によって、難易度は異なるでしょう。しかし、マイホームに合わせて人生を決めるわけにはいきません。
新婚夫婦はお互い、まだ知らない面が多くあります。どんな暮らしが希望なのか、将来どうなっていたいのかなどの点を共有するまでに数年かかるケースもあるでしょう。価値観の合意が取れない状態で大きな買い物を進めると、喧嘩ばかりにもなりかねません。
年齢が若いと転勤や転職の確率も高く、マイホームを設けても遠距離通勤や単身赴任の可能性があるお仕事では、少し様子を見たほうが良い場合も考えられます。
また、今後どんな家族構成になっていくか、子どもは何人か、将来親との同居の可能性はあるか、それらのめどを立てるためには、よく話し合ったり、時間を設けたりする必要もあるでしょう。
これらの点をなるべくクリアすることで、間取りやデザイン、設備など満足度の高い家づくりができます。
デメリットとは異なりますが、家を購入するうえでの不安についてのアンケート結果をご覧ください。この項で挙げた要素がほとんど含まれていませんが、不安の前に最初に考えると良いのは、家族がどんな家にしたいかの要望です。
結婚後、しばらくしてから家を買うメリット・デメリット
結婚後しばらくしてから家を買う場合、すぐに買うのとは違い、情報集めや冷静な検討、そして貯金する時間が生まれます。お金や手間の節約とどちらを取るかは、カップルそれぞれの事情によるでしょう。
メリットとは
結婚後しばらくしてから家を買うと、以下の点で有利となります。
- ● 夫婦の希望をよく反映した間取りや設備の家を購入できる
- ● 貯金を増やして住宅ローンの借り入れを減らせる
- ● 家族やマイホームへの心の準備ができる
夫婦の希望や子育ての方針がある程度はっきりしていれば、家づくりの検討がスムーズになります。立地選びも職場や学校にあわせて検討しやすくなるでしょう。親との同居が必要になりそうなら、その点も家づくりに反映できます。
賃貸の居住中の、住宅ローンを組むまでの時間の猶予を利用した貯金ができるのは、メリットとして大きいです。この時期に極力自己資金を貯め、有利な返済計画につながる準備をしましょう。
また、「家を買ったのに離婚」という状況になりにくいのも利点です。「本当に家を買って大丈夫か」「この人とずっと暮らしていけるか」「住宅ローンを返済していけるか」など、心の準備ができます。
家を買う気持ちが固まっていれば、家づくりに取り組む姿勢も自然に前向きになりやすく、良いマイホームができるでしょう。
デメリットとは
反面、以下の点はデメリットとして、事前に意識しておきましょう。
- ● 賃貸生活の費用がかさむ
- ● 子どもを転校させないためのエリアの縛りが生じることも
- ● 高齢になると住宅ローンの返済期間設定が短くなる
前述のように、新生活を賃貸の住居で始める場合は初期費用がかかり、家賃は住宅ローンの返済にはなりません。家を買うのを遅くすると、引っ越し回数や家財の買いそろえも増えるでしょう。
子どもが成長して既に就学年齢の場合は、転校させたくない、理想の学区であるなどの理由から、購入エリアに縛りが生じることもあり得ます。
そして、購入の際の年齢が40歳代になってくると、年収は上がっていても完済までの期間設定が短くなり、返済月額の設定や返済総額=借りられる金額の制限が出てくることにも、意識が必要です。
結婚後に家を買わず賃貸に住むメリット・デメリット
近年はリモートワークの普及などで、住む場所を気軽に変更したいと考える人も増えています。子どもを設けず、夫婦2人での住まいを探すケースも多いでしょう。
では、結婚後も家を買わず、賃貸物件に住み続けるという選択をした場合、メリットやデメリットはどのようになるでしょうか。以下の表をご参照ください。
結婚後も夫婦で賃貸に住み続けることのメリット・デメリット
メリット |
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---|---|
デメリット |
|
賃貸物件は自分の家ではないため、住むための初期費用は安く、維持管理がほぼ不要で、退去時に必要な原状回復を行えば済みます。罹災した際も、再建や仮住まいなどは不要で、家財保険の支払いを受けて引っ越せばOKです。購入するとハイコストになる都心部にも住みやすいでしょう。
身軽といえる反面、自分や家族の理想の住まいを追求するのは困難で、子どもを設けた場合には簡単に学区外に引っ越しはできません。
資産性がない点は、持ち家のように住まいを換金できない、また、いざというときや老後に、貯金や収入がなければ住み続けられないことを意味します。
結婚で家を買う際に検討すべき重要なポイントとは
結婚で家を買う場合、将来に向けた人生設計と、定年退職や自営の収入ピーク、子どものための出費などを意識した住宅ローンの返済計画をなるべく具体的にしてみることが求められます。この項を、購入の時期を検討する場合の参考にしてください。
1.年齢
令和5年度の国土交通省の調査※によると、新築の注文住宅を買う年齢の平均値は、42.1歳です。また、早く返済を始めて月々の返済額を低く抑えて定年までに完済するには、30歳で35年ローンを組み、65歳でローンを終えるというモデルが考えられます。
年齢が進んでからローンを組む場合は、収入が高くなっていれば月の返済額を多めに設定し、短期間で払い終えるのが良いことになります。
現在マイナス金利政策からの転換に伴って、ローン金利の上昇の懸念がいわれていますが、返済のシミュレーションをしっかり行い、繰り上げ返済も視野に入れた計画をすれば、有利な返済が可能です。
前述のような家族の要望や、子どもの進学費用などをよく検討したうえで、購入時期を決めましょう。
※令和5年度 住宅市場動向調査 報告書 |国土交通省 住宅局
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2.年収
年収は年齢とともに上がっていくとはいい切れない時代ですが、想定される出費の時期や金額を概算し、出費が少ない時期に貯金を進めることはできます。また、共働きの合算収入は出産や子育ての時期に連動して変動します。
ローンを組む際にはこのような点を考えながら、返済開始までに貯める自己資金や、繰り上げ返済、金利の変動に応じた借り換えなども意識できれば理想です。
3.結婚や出産などのライフイベント
前述のように、結婚や出産の時期が、家の購入に大きな影響を及ぼします。結婚もそうですが、新婚夫婦にとって、子どもが生まれたらどのような選択肢や判断が必要なのかを事前にイメージするのは、難しいといわざるを得ません。
子育てしたい環境や進学の流れ、子どもの成長のために気遣う点は何か、いつ何にお金がかかるかなどを調べてみましょう。また、子育て夫婦の先輩に大変な点は何かなどをきいておくと、家づくりのうえでとても参考になるでしょう。
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まとめ
家を買うタイミングについて、結婚を軸にした時期ごとのメリット・デメリットや、結婚で家を買ううえで検討すべきポイントをご説明しました。
難しく考えるときりがありませんが、さまざまな要素を調べたり、よく話し合ったりすることで、家を買いたい、理想の家をつくろうという気持ちの芯が、よりはっきりとあらわれてきます。そこまでいければさまざまな決断が早くなります。
もっとも大切なのはパートナーとの話し合いです。気軽な雑談のようなつもりでお互いの住まいに対する思いを確認していきましょう。
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この記事はハウジングステージ編集部が提供しています。