2018.08.14
住宅メーカー経営者は建築費や地価の上昇が当面は続くと判断
INDEX
住宅生産団体連合会では、四半期に一度、主に大手住宅メーカーの経営者を対象に『経営者の住宅景況感調査』を行っています。その2018年7月分の調査結果から、向こう6か月の住宅市場についての判断をみると、下の表のようになっています。
▼向こう6か月の住宅市場について
上がる | 変わらず | 下がる | |
---|---|---|---|
所得の伸び | 2(7) | 14(9) | 0(0) |
家賃の動向 | 0(1) | 17(16) | 0(0) |
金利の動向 | 0(1) | 17(16) | 0(0) |
資材価格 | 10(12) | 7(5) | 0(0) |
建築の手間賃 | 10(14) | 7(3) | 0(0) |
上がる | 安定化 | 下がる | |
---|---|---|---|
地価の動向 | 7(4) | 9(12) | 0(0) |
増える | 変わらず | 減る | |
---|---|---|---|
展示場来場者数 | 8(5) | 6(11) | 2(0) |
過剰 | 充足 | 不足 | |
---|---|---|---|
技能職人(大工) | 0(0) | 7(2) | 10(15) |
資料:住宅生産団体連合会『経営者の住宅景況感調査(平成30年7月度)』
※()内は平成30年1月度調査数値
経営者は建築費上昇を予測
所得の伸び、家賃の動向、金利の動向に関しては大半の経営者が「変わらず」としており、大きな変化はない見込みです。
しかし、資材価格、建築の手間賃については半数以上の経営者が「上がる」としており、技能職人(大工)の過不足感に関しても、不足としているところが半数以上で、建築費の上昇要因が揃っています。
また、地価についても「上がる」が半数近くに達しているため、建築費、地価ともに上がって、買いにくくなってしまう可能性がありそうです。
そんな先高感に加え、消費税増税時期が近づいていることもあって、展示場来場者数に関しては、ほぼ半数が「増える」としています。増税前、値上がり前に建てたり、買ったりするにはそろそろいいタイミングということでしょうか。
著者
山下和之(やました・かずゆき)
新聞・雑誌・単行本の原稿制作、各種講演・メディア出演など広範に活動。主な著書に『よくわかる不動産業界』(日本実業出版社)、『マイホーム購入トクする資金プラントと税金対策』(学研プラス)、『住宅ローン相談ハンドブック』(近代セールス社)などがある。
◆山下和之の良い家選び
◆Business journal
◆現代ビジネス
◆ZUU online
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