2019.10.11
個性的で自分らしく。クラシックインテリアでつくる世界観
残暑もわずか、秋の気配が色濃くなってきました。読書やDVD鑑賞など落ち着いた雰囲気のインテリアで文化的な時間を増やしてみてはいかがでしょうか。
そんな時に、ぜひ取り入れたいのがクラシックテイストのインテリア。装飾的で気品のある、歴史や文化の香りを感じるテイストは優雅で落ち着いた気持ちにさせてくれます。
「クラシックテイスト」と一言でいっても大きな枠組みになり、さまざまなテイストがあります。今回は、その中から「シャビーシック」「ヨーロピアンクラシック」「アメリカンクラシック」のテイストを活かしたインテリアの取り入れ方をご紹介します。
INDEX
クラシックテイストのインテリアとは
クラシックテイストとは、直線的で機能的なモダンテイストに対して、西欧の古典的な手法を取り入れた装飾的で曲線などを多用した華やかなテイストを総称して呼びます。
写真A(上) 写真B(下)
歴史的には、猫脚(写真A)やバルボス(写真B)と呼ばれる球根状の装飾、貝殻の装飾が特徴的な18世紀フランスのロココ調や、シックな雰囲気が特徴的な19世紀イギリスのヴィクトリア調、その他多くのテイストがあります。
白とグレーのマットな質感でつくるシャビーシック
シャビーシックとは、「古めかしい」という意味のシャビーと「上品で洗練された」という意味のシックを合わせた「古めかしくも上品で洗練された」テイストで、フレンチシックなどと呼ばれることもあり、近年女性の間で人気のあるテイストです。
具体的には、上記の写真のように白を基調としたコーディネートで、多くの色は使わず、ヴィンテージ家具やアンティーク塗装されたものを中心に金属もマットなもので揃えます。
エレガントで優しい雰囲気がお好きな方にお勧めのテイストです。
框ドアと飾り縁でつくるヨーロピアンクラシック
ヨーロピアンクラシックと言っても歴史や国によって多くのテイストがあります。その中でも取り入れやすいテイストをご紹介します。
写真Cのような框ドアと呼ばれる、表面に四角く縁取りのような装飾があるものと、飾り縁(写真D)と呼ばれる天井と壁のコーナーに装飾を施すことでヨーロピアンクラシックの雰囲気を演出できます。
カラーコーディネートは多くの色を使わないのがポイントです。ベージュやブラウン系にアクセントで黒などを入れるとまとめやすくなります。
写真Dのように框ドアだけではなく、壁にも框状の装飾を取り入れると雰囲気が出ます。シャンデリアなどの照明をモダンテイストのものにすることもお勧めです。モダンという現代的な雰囲気とクラシックテイストが合わさることで、より洗練されたお洒落な空間を作りあげることができます。
濃い目のフローリングでつくるアメリカンクラシック
アメリカンクラシックもいくつかテイストがあります。ここでは、ヴィクトリア調やネオクラシック、コロニアル調などに基づくトラディショナルテイストをご紹介します。ポイントは、シンメトリー(対称的)な家具レイアウトに、落ち着いた色合い、控えめなストライプや花柄のファブリック(布製品)などで空間を構成します。また、ガラス天板の木製テーブルや曲線美の家具などを組み合わせることでアールデコ調の雰囲気を演出することもできます。
上の写真のように格調高い家具を中心に品よくまとめるトラディショナルテイストは人気があります。伝統的なホテルでみられる落ち着きあるインテリアで風格ある空間を演出します。
風格ある空間ではフローリングも重要です。色味を濃い目のブラウンなどにすると、格調高い家具と合わさり全体的に統一感が生まれます。また壁には、家族写真や旅行の写真をいくつかまとめてレイアウトするとより雰囲気が出ます。
クラシックテイストは伝統的な様式を残しつつ、様々なテイストと融合することで、現代でも取り入れやすいインテリアのひとつとなっています。品格があり華やかでエレガントなクラシックテイストのインテリアは空間のアクセントとなり、日常を少しだけ特別なものにしてくれます。
実際に展示場でも様々なクラシックテイストの実例が見られますので、ぜひ体感してイメージを膨らませてみてください。
監修・情報提供
吉田美帆(一級建築士)
代表一級建築士/グリーンライフプロデューサー/インテリアコーディネーター/宅地建物取引士/LOHASスタイリスト(NPO法人ローハスクラブ認定/花育インストラクター(NPOフラワーハートセラピスト協会認定)武蔵工業大学建築学科(現東京都市大学)卒業、大手設計事務所にて小学校・保育園等の設計、マンションディベロッパーにて企画等を経て、2010年SUNIHA UNIHA(サニハユニハ)設立。執筆やセミナー、講演会など幅広く活躍する。・1996年 武蔵工業大学卒業設計蔵田賞受賞・2011年 国際森林年間伐材利用コンクール審査員賞受賞。・2016年 フランス国際映像コンペ(MCSD)受賞
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