2021.11.10
私のこだわりの家 第5回「手軽で便利な『リメイクシート』のDIY
最終更新日:2024/01/25
DIY初心者の人でも手軽にリメイクを楽しむのにおすすめなのが「リメイクシート」。古く汚れてしまった家具や家電、シューズボックスやキッチンの扉、テーブルの天板などにリメイクシートを使うと雰囲気ががらりと変わります。
特にペイントが難しい素材のリメイクにおすすめです!
INDEX
種類が豊富!「リメイクシート」とは
リメイクシートは裏面がシール状になっていて、貼るだけで色や柄を簡単に変えられる人気のアイテムです。 リメイクシートの種類は、キッチンなどの水まわりに貼れる耐水性の優れたもの、壁紙の上から貼れるもの、剥がせるタイプの賃貸住宅にも使えるものとさまざまです。
また、100円ショップにはカラーボックスや空き箱などのちょっとしたリメイクにも使えるリメイクシートがあります。 木目・石目・タイルなどの柄や、カラーバリエーションの豊富な無地などお好みのテイストにリメイクすることができます。シートの厚さにも種類があり、面積の広い場所に貼るときや、使用頻度の高い引き出しや扉のリメイクに使う場合は、耐摩耗性がある厚めのシートがおすすめです。
以下は模様替えで何をしたいかのアンケートですが、リメイクシートは以下のようなときに一緒に大活躍するアイテムです。
きれいに仕上がるリメイクシートの貼り方
ここではリメイクシートの基本的な貼り方として、サイドワゴンの引き出しをリメイクしていきます。
リメイクシートの失敗例として、シワや空気が入ったり、貼り方によってはすぐに剥がれてきてしまうこともありますので、初心者の方は表面がフラットで貼りやすい形状のものから試してみてくださいね。
リメイクシートを貼るために、必要な道具と基礎知識
リメイクシートの失敗しない貼り方のために、必要な道具と基礎知識をご紹介します。
必要な道具 | ・ものさし・メジャー・はさみ・カッター・雑巾・布・スキージー(ハケやローラー)・ドライバー・ドライヤー |
柔らかい布やスキージーは、リメイクシートの下の空気を抜いて密着させるのに使います。スキージーとは、ゴムの刃のような部分でリメイクシートを押さえる道具です。
このほか、凹凸やカーブに沿って隙間なくしっかりシートを貼る場合、壁紙を貼る際などにも使用するハケやローラーを用意すると良いです。
リメイクシートは、接着面が見え、貼る速度を調整できるように下から上に向かって貼るのが基本です。
曲面などはドライヤーで温めるときれいに貼れますが、調理や直射日光などの熱を受け続ける場所は糊が劣化するため、日差しが強い・温度が高い部屋には貼らないようにしましょう。
また、下地の汚れはしっかり落とした上で乾かすことと、湿度のこもりやすい天然木には貼らないなどが、失敗を避けるコツです。
ステップ1. まずは取っ手を外して、汚れなどを雑巾でしっかりと拭きとります。
汚れが残っているとシワや空気が入り、それが原因で、密着せず剥がれやすくなったりもします。
ステップ2. 貼る部分の幅と長さを測ります。リメイクシートはそれぞれの長さにプラス5㎝位でカットします。
※長い扉などに貼るときは、プラスでカットする長さをもう少し多めにしてください。
ポイントは、シートの裏紙をすべて剥がさず、最初の数センチを剥がして、スキージーで空気を抜きながら貼ります。少しづつ裏紙を剥がし、空気を抜く作業を繰り返します。(写真A)
角の部分は乾いた布でこすりながら圧着させます。(写真B)
はみ出した余分なシートはカットします。(写真C)
ステップ3. 角に向かって切りこみを入れて(写真D)、内側に倒して貼ります(写真E)。
ステップ4. 上から被せて(写真F)、更にはみ出した余分なシートをカットします(写真G)。
ステップ5. 折り曲げた角の部分を中心にドライヤーをあてながら、布でしっかりとこすって圧着させます。
ドライヤーの熱によって、角も貼り付けられます。
ステップ6. 取っ手の取り付け部分に穴をあけ、取っ手を付けたら完成です。
キッチンスペースのリメイクは素材感がポイント
キッチンは料理や水仕事をする場所なので、汚れが目立ちます。そんなキッチンを手軽にリメイクできるアイテムが耐水性のあるリメイクシートです。
シートを貼るだけでキッチンのイメージをがらりと変えることができるのでぴったりです。 剥がせるリメイクシートを使えば綺麗に剥がすことができるので、現状回復が必要な賃貸住宅にも使用できます。
こちらはキッチンの扉のみリメイクシートを使いデザインアップしました。 白いフラットな扉からナチュラルな木目へイメージチェンジ。 リメイクシートには耐水機能に加え、掃除のしやすい加工などが施されています。
扉をリメイクする場合は、外してからシートを貼ると作業しやすくなります。 1人でもできますが、ご家族と一緒に作業するとよりスムーズに貼れますよ。
こちらは、グリーンのタイル調のリメイクシートをキッチン横の壁に貼り、その上から棚を設置しました。 もとの白い壁紙の上からそのまま貼るだけで、カフェのようなおしゃれな雰囲気に早変わり。
カフェ風のキッチンにしたい場合は、他にもアンティーク調の色味のものや、レンガのような質感にこだわったものなどを選ぶのがおすすめです。
タイル柄や煉瓦柄のシートを2枚以上並べて貼る場合は、柄の上下を合わせたり、隣との柄合わせを間違えないように貼りましょう。
賃貸の人は抑えておきたい、リメイクシートのはがし方
賃貸住宅に住んでいて、リメイクシートを貼って模様替えをしたい場合は、はがせるタイプの糊やシートを利用します。
賃貸物件には原状回復義務があり、特別な申し合わせがない限り、退去時にお部屋を借りた状態に戻しておく必要があります。原状回復は以下のように敷金から追加で費用がかかる場合もあります。
はがせるタイプのシートでも下地を傷めてしまう可能性はあり、自己責任でよく確認の上作業する必要があるので、注意しましょう。
下地を傷めるのが心配な場合は、リメイクシートの下にマスキングテープを貼れば、下地の保護ができます。ただしマスキングテープ自体の劣化を防ぐために、良質なテープを使用してください。
リメイクシートをはがす際は、ドライヤーで温めながらゆっくりとはがし、あとに糊の成分が残っている場合は、温めたタオルをあててからヘラを使うか、重曹を水でペースト状にしたものでこする、シールはがしを使うなどを試します。
シールはがしは液状タイプ、スプレータイプがあり、どちらも効果があります。スプレータイプは100円均一ショップでも入手できるので確認してみましょう。
シール剥がしは成分が肌や壁面に良くない場合もあるので手袋をしたり、周囲の色落ちを防ぐように、新聞紙やビニールを貼り付けて養生しましょう。
貼ってはがせるタイルシート・リメイクシートはシールタイプになっていて、DIYなどが不慣れでも簡単に使用できますし、キッチンの汚れを防止する効果がある点は、賃貸物件向けともいえます。
みんなが知りたい事例:100円ショップのリメイクシートや余ったシートで小物をリメイク!
100円ショップのリメイクシートはカラーボックスのリメイクや段ボールのリユース、傷や汚れ隠しに便利です。また安価で柄も豊富なので、小さなテーブルの天板や棚の扉・小物雑貨のリメイクも好み合わせて気軽にできるのが嬉しいところ。
こちらは、100円ショップの帯状のリメイクシート。空き缶に貼って、レトロな鉛筆立てにリメイクしました。
こちらは余った壁用のリメイクシートの端材を使って、スイッチプレートをリメイク。 お部屋の壁に合わせてワンポイントになる柄を選んでも楽しいですね。
こちらは、バインダーをリメイクシートの端材を使ってリメイクしました。このままバインダーとして使うのはもちろん、ポストカードを挟んで飾るのもおすすめです。
デザインバリエーションが豊富な100均ショップのリメイクシートには、貼れない場所として「火の近く」「壁」「床」「高級家具」「凸凹面」「屋外」と明記してあるものもあります。そういったシートは、壁紙の上に貼ったらすぐに剥がれしまうので、しっかりと仕様用途や貼る場所を確認してから購入しましょう。
まとめ
リメイクシートを活用したDIYで、失敗しない貼り方・はがし方やリメイクの事例などをご紹介しました。
リメイクシートはお部屋も汚れず、特別な工具も必要ないので、初心者の人におすすめのDIYです。 注意点に気をつけながら、ぜひ、使ってみてくださいね。
執筆・情報提供
執筆:DIYクリエイター chiko
ブログやSNSや動画で作り方を発信したところ、そのスタイルが認められ著書を出版。
雑誌、テレビやラジオのDIY企画にも多数出演。活動の場は全国へと広がり、現在は新築モデルルームのデザインや、DIY工房、空き家DIYプロデュースなど多岐にわたり活動中。
・著書『let's diy! カフェみたいなお家を作ろう』宝島社
・インスタグラム wagonworks 8万フォロワー
・ライブドア公式ブロガー http://wagonworks.blog.jp/
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