2022.10.13
お気に入りのベッドルームで最高の癒し空間を実現!
毎日の疲れを癒してくれるベッドルーム。ここ近年、睡眠の質が話題になることも多く、さまざまな商品が企画されています。
今回は、住まいで寝室を最高に快適な空間にするポイントをご紹介します。
INDEX
【1】ベッドルームの環境は、人生で最重要のひとつ
睡眠は、心身の疲労回復、健康維持に欠かせません。人は人生の約3分の1の時間を睡眠に充てているといわれています。つまりベッドルームは、住まいの中でもっとも長く過ごす空間ということになります。
また心身の健康のために、質の高い睡眠は不可欠。睡眠の質の悪化は、健康リスクや生活する上での事故の原因にもなるそうです。(厚生労働省 「健康づくりのための睡眠指針2014」)
つまり、ベッドルームは、健康で豊かな人生を送るために大切な場所だということになります。
ベッドそのものだけでなく、ベッドルーム全体で癒しを感じられるよう工夫をして、質の高い睡眠につなげましょう。
そのためには、まず家の中でのベッドルームの配置や方位を、皆さんの生活スタイルにあわせて検討しましょう!
たとえば、夜間に利用する以外にも、病気になったり体調が悪くて寝込んだときや、夜間が仕事で睡眠時間帯が昼間の場合などもあり得ます。昼間でも落ち着いて眠るためには、玄関やキッチン、リビングなど、家族が音をたてやすいエリアからワンクッション隔てた配置や、昼間の直射日光が入りにくい向きだと安心ですね。
【2】ベッドルームのサイズ感
人生の約3分の1を過ごすベッドルームでは、部屋のサイズもポイントになります。
ベッドルームの適切なサイズ感としては、夫婦の寝室であれば、少なくとも8畳以上は確保したいですね。ベッドルームの適切なサイズ感としては、夫婦の寝室であれば、少なくとも8畳以上は確保したいですね。
・ベッドルームのサイズを決めるときは、ベッドや置き家具の配置から考える
シングルベッド2台分、またはダブルベッドを置く広さにプラス、ベッドの周りは人が立って移動したり、最低限でもベッドメイキングができる余裕がほしいところ。
さらに収納の扉の開け閉めと、物の出し入れに支障がないことも必要です!ドレッサーなど置きたい家具があれば、椅子も含めて配置を考え広さの目安をつけましょう。
・必要な物がしまえるだけの収納量も確保しましょう
物が多いと眠るのに落ち着かないことも。ベッドルームの物は出しっぱなしにならないよう、収納計画もしっかり立てましょう。季節によって不要になる掛布団やベッドルームで使用する物がしまえるだけの容量や奥行を確保したいですね。
部屋の形状、収納の位置によっては、8畳では足りない場合もあります。逆に広すぎる、天井が高すぎてなど落ち着かないという人もいるようです。広さ、天井高さは、横になったときの感覚を基準にバランスを考えるといいでしょう。
空調機器を設ける位置も、体に直接風が当らないようあらかじめ検討しておきましょう。
【3】快適性をアップする内装のポイント
ベッドルームの快適性は、部屋のサイズだけで決まるものではありません!
部屋の内装の仕上方、照明計画、外部環境との間を調整するカーテンも影響します。
天井が低くても、一部を折り上げ天井にしたり、間接照明で陰影を出して奥行感を出すなど、工夫することができます。
壁・天井の仕上げ材を、吸放湿性のある、珪藻土などの自然素材にすることで、エアコンだけに頼らない空調環境にすることができます。自然素材は、消臭やアレルギー対策にもなるので、ベッドルームにもうってつけ。模様、柄もいろいろあるので、インテリアとしての演出効果も高いです。壁の一面だけでも採用できます。
ベッドルームは照明計画も、快適性につながります。
質の高い睡眠・入眠のためには、間接照明を中心に考えるといいでしょう。照明で、朝と夜の時間別に明るさや灯りの色を変えるなど、空間の演出効果が期待できます。
カーテン、ブラインドも、どんなものを選ぶかで快適性が違ってきます。
外の明るさを通さない遮光タイプは快眠につながるのでおすすめです。昨今では、夏の熱さ対策でカーテンに遮熱性能のあるタイプも登場しています。
また、外から部屋内が透けて見えないことも重要ですよね。レースのカーテンにも遮光・遮熱性の高いタイプがあり、外からも見えにくくブラインド性は高まりますが、部屋内から外の景色が見えづらくなることも多いです。カーテン越しに外の景色を楽しみたい場合は、価格は高くなりますが、遮熱とプライバシーと部屋内からの眺めを両立させた生地のカーテンを選ぶといいでしょう。
カーテンのデザインとしては、一般的なドレープカーテンや、シェードタイプなどがあります。
ベランダに置いたグリーン、鉢植えを楽しむなら下から開くシェードタイプもいいです。
朝、太陽の光を存分に浴びるなど、ベッドの中から空を見上げるなら、一般的なドレープタイプがいいです。部屋に入ってくる光を微妙に調整したい場合は、ブラインドや調光ロールスクリーンもあります。
ベッドルームと屋外との関係、そしてデザイン性なども考えながら検討しましょう。
住宅展示場のモデルハウスでは、寝室のサイズ感を把握したり、天井の高さとのバランスを体感したり、部屋の仕上げ材や照明計画を具体的に見ることができ、快適なベッドルームのためのヒントがたくさんあります!
癒しと健康のためのベッドルームづくりを、住宅展示場でイメージしてみてくださいね。
執筆・情報提供
川道 恵子(一級建築士)
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