2023.05.27
ハウスメーカーの選び方について解説!準備事項から最終選定までの流れを確認
注文住宅を建てるうえで重要なのがハウスメーカーの選び方です。しかし、ハウスメーカーは数多く存在するため、どの会社を選ぶべきか分からない方も多いでしょう。
そこで本記事ではハウスメーカーを選ぶポイントや事前準備について解説します。本記事を読んでいただければ、自分に適したハウスメーカーを選べるため、理想の住宅を建てられるでしょう。
ハウスメーカー選びで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
INDEX
ハウスメーカーを選ぶ前に準備すること
ハウスメーカーを選ぶ前に、以下のような準備を行いましょう。
- ● 情報収集して理想の家を決める
- ● 家族で協議する
- ● 予算を決める
- ● 予算の優先順位を決める
それぞれについて解説します。
情報収集して理想の家を決める
どのような家に住みたいかを明確にするためにも情報収集を行いましょう。
自分たちの理想の生活や好きなデザインなどが明確でないと、ハウスメーカーと有意義な打ち合わせができません。ハウスメーカーと相談する際に必ず聞かれるのは「どのような家にしたいか」です。
理想の家が明確であれば、ハウスメーカーから適切な提案を受けられます。一方、理想の家のイメージがないと一向に家づくりが進展しない恐れもあるため、しっかりと情報収集を行いましょう。
具体的な情報収集の方法は以下の通りです。
- ● インターネット検索
- ● SNS検索
- ● 住宅系の雑誌
- ● 折込チラシ
- ● 不動産ポータルサイト
各種媒体を見ていると、好きな間取りやデザインが見つかるでしょう。1つに絞る必要はないため、どのような系統が自分の理想に近いのかを考えてみましょう。
ハウスメーカーと相談する際は、気になったSNSや雑誌を担当者に見てもらい、イメージを共有することが大切です。
家族で協議する
家族全員が納得できる家をつくるためにも、意見を出し合いましょう。
家は今後何十年もの長い期間を過ごすための大切な拠点です。家族の意見や要望を反映せずに家を建てると不満につながるでしょう。
大きな買いものである分、後悔も大きくなる可能性があるため、極力、家族の意見を反映した家を建てる必要があります。
とくに後から変更しにくい間取りや外観、外構などは念入りに話し合いましょう。
予算を決める
家づくりをスムーズに進めるためにも予算を決めましょう。
家づくりを始めるとこだわりたい部分が出てくるため、あれもこれもとオプションなどで費用が増えてしまいがちです。しかし、あらかじめ予算を決めておけば、予算内で家づくりをする意識が強くなるため、無駄な費用を支払わずに済みます。
予算を決める具体的な方法は以下の通りです。
- ● 月々のローン返済額を決める
- ● 年齢などをもとに返済計画を考える
- ● 現在の金利と照らし合わせて借入可能額を計算する
- ● 自己資金と借入可能額から予算を確定する
たとえば、現在月10万円の家賃を払っているとします。住宅に関する毎月の支出を増やしたくないのであれば、月々のローン返済額を10万円以内に収めましょう。
住宅を購入すると毎年固定資産税や都市計画税がかかるため、税金も踏まえて支出を考えるのがおすすめです。
続いて、完済時の年齢なども考慮して返済計画を立てましょう。定年退職までにローンを完済したい場合は、定年時の年齢から逆算して借入年数を決める必要があります。
月々の返済額と借入年数が決まった後は、現在の金利と照らし合わせて借入可能額を計算しましょう。たとえば、月々の返済額が9万円(ボーナス返済なし)、借入期間が32年、金利0.6%で計算すると借入可能額は約3,140万円 となります。
最後に、住宅購入に充てられる自己資金をもとに予算を確定させましょう。ただし、住宅購入には諸費用がかかるため、すべての費用を土地代金や建物代金に充てられるわけではない点に注意が必要です。
予算の優先順位を決める
家づくりに充てられる予算を決めた後は、予算の内訳・優先順位を決めましょう。
限られた予算のなかで納得のいく家を建てるには、重点的に予算を使う箇所を決める必要があります。具体的な手順は以下の通りです。
- ● 家族の要望をリストアップする
- ● 理想の家を建てるために必要な要素を家族で共有する
- ● 妥協しない範囲で優先順位を決める
- ● 優先順位が高い要素に多くの予算を充てる
あれもこれもと予算が増えないように、何があれば自分たちの理想を実現できるのかを考える必要があります。
ハウスメーカーを選ぶポイント
ハウスメーカーを選ぶ際は、以下のポイントを重視しましょう。
- ● 理想の家にデザインは合っているか?
- ● 予算に合っているか?
- ● 構造・工法
- ● 断熱性・気密性
- ● サービス体制
- ● ハウスメーカー担当者との相性
それぞれについて解説します。
理想の家にデザインは合っているか?
ハウスメーカーを選ぶ際は、家族で考えた理想の家とハウスメーカーのデザインが合っているかを確認しましょう。
ハウスメーカーにはそれぞれ得意なデザインがあります。シンプルモダンが得意な会社や北欧風のデザインが得意な会社など各社個性があるため、どのハウスメーカーのデザインと相性が良いかを考えましょう。
ハウスメーカーのホームページに掲載されている施工事例などを見ることで、デザインの得意分野が分かります。
予算に合っているか?
ハウスメーカーの費用相場と事前に考えていた予算が合っているかを確認しましょう。
建築会社は大きく大手メーカー、工務店、ローコストメーカーに分類されます。
大手メーカーや規模の大きな工務店の場合、デザインの選択肢が多い、保証が充実しているなどのメリットがありますが、費用は高くなります。一方、ローコストメーカーはデザインの選択肢や自由度が低い傾向にありますが、費用はおさえられます。
各社から見積もりを受け取り、無理なく家づくりを進められる会社に依頼しましょう。
構造・工法
ハウスメーカーがどのような構造・工法で住宅を建築しているのかも重要なポイントです。
構造や工法によって家の耐久性や快適性が変わるため、資産価値や住み心地に大きく影響します。代表的な構造や工法は、以下の表を参考にしてください。
種類 | 特徴 | |
---|---|---|
構造 | 木造 | 低層住宅の80%以上 を木造が占める。施工費用が安価であり、日本の風土に適している。建築デザインの自由度が高い。 |
鉄骨造 | 木造よりも耐久性・耐震性に優れている。耐火性が低く熱に弱い。 | |
鉄筋コンクリート造 | 木造、鉄骨造よりも耐震性や遮音性が高い。建築コストが高い。 | |
工法 | 木造軸組工法(在来工法) | 日本古来の建築工法。建物を軸で支えるため設計の自由度が高く、広い開口部を作りやすい。 |
木造枠組壁工法(ツーバイフォー) | 建物を壁(面)で支える設計。木造軸組工法よりも耐震性や防火性に優れているが、間取りの自由度が低い。 |
断熱性・気密性
四季のある日本で快適に生活するには、断熱性や気密性を重視する必要があります。
- ● 断熱性:熱を伝わりにくくする能力
- ● 気密性:家の隙間をなくし空気の出入りを少なくする能力
住宅の断熱性や気密性はそれぞれ、Q値・C値で表されます。
- ● Q値:熱の逃げにくさを表す数値(小さいほど断熱性が高い)
- ● C値:家全体の隙間の割合(小さいほど気密性が高い)
上記の値が公開されているかをチェックしてみましょう。
サービス体制
ハウスメーカーを選ぶ際は、サービス体制もチェックしましょう。
具体的には、建物や設備のアフターサービスです。アフターサービスが充実していれば、万が一不具合が生じたとしても、自己負担をおさえられます。
大手メーカーなどは資金力が豊富であるため、保証内容も充実している傾向にあります。たとえば5年ごとの定期点検や30年間の初期保証などです。
しかし、なかには60年保証とアピールしているものの、30年目以降は有償としているケースもあるため、詳細なサービス内容をしっかりと確認しましょう。
ハウスメーカー担当者との相性
ハウスメーカー選びでは担当者との相性も大切な要素です。
家づくりでは家族の理想の生活や金銭的な事情など、他人には話しにくいようなことも伝えたうえで、理想の家を一緒に作っていきます。そのため、担当者に誠意がない、信頼できないといった状態では家づくりを進められないでしょう。
ハウスメーカー自体は気に入っているものの担当者に不満がある場合は、担当者の変更を相談してみるのもおすすめです。
ハウスメーカー選びで後悔しないポイント
理想の住宅を建てるためにもハウスメーカー選びは重要です。しかし、人生における大きな決断となるため、不安に感じる方も多いでしょう。
ハウスメーカー選びで後悔しないためにも、以下のポイントを意識する必要があります。
- ● 費用で決めない
- ● メーカー名で決めない
- ● 複数社検討する
それぞれについて解説します。
費用で決めない
ハウスメーカーを選ぶうえで予算内に収まるかは重要なポイントですが、費用だけで決めないようにしましょう。
費用だけで決めてしまうと住宅の性能が低かったり、アフターサービスが充実していなかったりと、長期的に見たときに損をする恐れがあります。
費用だけでなく品質やサービスとのバランスを踏まえて決めることで、後悔しない選択ができるでしょう。
メーカー名で決めない
テレビCMを多く放送しているような知名度の高いメーカーは安心感がありますが、メーカー名だけで決めるのは避けましょう。
知名度の高いメーカーであっても、家族の理想に合った住宅を建てられるとは限りません。地域密着の工務店や中小のハウスメーカーなど、幅広い選択肢から品質や予算、担当者との相性などを踏まえて決める必要があります。
メーカー名にとらわれず自分たちに合ったハウスメーカーを選ぶことで、満足度の高い家づくりを実現できるでしょう。
複数社検討する
ハウスメーカー選びで後悔しないためにも、複数社を比較検討しましょう。
1〜2社に相談しただけでは、担当者の誠意や費用の相場などを比較できません。
家を建ててから「他のハウスメーカーにも相談しておけば良かった」と、ならないためにも、複数社に相談するのがおすすめです。
ハウスメーカーを決めるまでの流れ
ハウスメーカー選びのポイントが分かったところで、本章ではハウスメーカーを決めるまでの流れについて解説します。具体的な流れは以下のとおりです。
- ● カタログ請求
- ● 住宅展示場に訪れる
- ● 複数メーカーに相見積もり/li>
- ● 1社に絞る
それぞれについて見ていきましょう。
カタログ請求
ハウスメーカーを選ぶ第一歩として、気になる会社のカタログを請求してみましょう。
5〜10社ほどのカタログを見ることで各社の特徴や価格帯、デザインなどの情報が得られます。
カタログはハウスメーカーの公式サイトから請求できます。また、数が多い場合は一括請求サービスを利用してみましょう。
住宅展示場に訪れる
カタログで気になるハウスメーカーを選定した後は、住宅展示場を訪れて建物を見学しましょう。
住宅展示場への訪問は、複数のハウスメーカーの住宅を実際に体感できる貴重な機会です。壁紙の色合いや設備の使い勝手など、カタログやインターネットの情報だけでは不十分な部分をチェックできます。
また、担当者と話すことで家づくりに関する具体的な質問ができます。ハウスメーカーのサービスや接客態度を確認する良い機会でもあるため、積極的に住宅展示場を訪問しましょう。
総合住宅展示場 ハウジングステージ
埼玉県、東京都、神奈川県、群馬県など首都圏に多数の住宅展示場を展開するハウジングステージでは、新築や建て替えをはじめ、リフォームのことまで、戸建て住宅についてのお悩み・ご要望にお応えいたします。
実績豊富な一流の住宅メーカーのモデルハウスへのご見学・ご相談をはじめ、土地探しや間取り作成のご相談申し込みなど、家づくりに役立つ機能も満載です 。
複数メーカーに相見積もり
住宅展示場の見学などを通して、気に入ったハウスメーカーが見つかった場合は見積もりを依頼しましょう。見積もりは費用相場を把握するためにも、複数メーカーに依頼するのがおすすめです。
1社だけの見積もりでは、価格が適正かどうかを判断できません。金銭的に損をしないためにも、複数社に依頼しましょう。
1社に絞る
本記事で解説したハウスメーカー選びで後悔しないポイントなどを踏まえて、ハウスメーカーを1社に絞りましょう。
価格や品質、サービス面で満足できるハウスメーカーを選ぶことで、後悔しない家づくりにつながります。
契約前は細かい条件や仕様を確認し、後でトラブル発生しないようにしましょう。
まとめ
本記事ではハウスメーカーを選ぶポイントや事前準備について解説しました。
ハウスメーカーを選ぶ前の準備では、家族と理想の家について話し合い、方向性を定めることが大切です。また、予算オーバーしないためにも優先順位を明確にする必要があります。
ハウスメーカーを費用やメーカー名だけで判断するのはおすすめできません。住宅の品質や予算、サービス内容などをもとに、トータルバランスを踏まえて複数社を比較検討して判断しましょう。
また、カタログやインターネットの情報だけでは分からないことが数多くあるため、住宅展示場に訪れ、体感してみることが大切です。
執筆・情報提供
岡﨑渉(おかざきわたる)
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この記事はハウジングステージ編集部が提供しています。