2023.05.26
一軒家のメリットとは?メリット・デメリットをまとめて解説
住宅購入を検討するなかで、一軒家とマンションで悩んでいる方も多いのではないでしょうか。住宅の購入は人生における大きな決断であるため、自分に合った選択をする必要があります。
そこで本記事では一軒家のメリット・デメリットを詳しく解説します。本記事を読んでいただければ自分が一軒家に向いているのかどうかが分かり、住宅購入の方向性を定められるでしょう。
一軒家かマンションかで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
INDEX
一軒家のメリット
一軒家のメリットは以下のとおりです。
- ● 理想の家を建てられる
- ● 専用の庭や駐車場を持てる
- ● 住宅ローン以外に費用負担がない
- ● 土地が資産になる
- ● 騒音などのトラブルが起きにくい
それぞれについて解説します。
理想の家を建てられる
自分にとって理想の家を建てられるのは、一軒家ならではのメリットです。
マンションは既に完成している部屋を購入するため、自分でカスタマイズできる部分は限られています。たとえば、キッチン・トイレなどのグレードアップや、リビングと隣接する部屋を一体にする間取り変更、コンセントの移設などです。
一方、注文住宅であれば、以下のような内容をすべて自分で決めるオーダーメイドの住宅を建てられます。
- ● 間取り
- ● 設備
- ● 素材
- ● デザイン
- ● 外構
子どもの独立や親の介護など、将来のことを踏まえた間取り設計にも対応できます。
決められたプランのなかから選ぶマンションと、自分の理想を実現できる一軒家では住宅購入後の満足度も異なるでしょう。
しかし、一軒家でも建売住宅やローコスト住宅ではオーダーメイドにできない場合もあるため注意が必要です。
建売住宅は既に完成している住宅を購入するため、新築マンション同様にカスタマイズできる部分が限られています。
また、ローコスト住宅では、いくつかのパターンが定められているなかでオプションを付けていくケースが多いです。フルオーダー住宅に対して、イージーオーダーやセミオーダーと呼ばれています。
自分の理想の住宅を建てたい方は、フルオーダーのハウスメーカーで住宅づくりを進めましょう。
専用の庭や駐車場を持てる
一軒家では専用の庭や駐車場を持てるため、より豊かで快適な生活が送れます。
たとえば、専用の庭があればガーデニングをしたり、家族や友人とバーベキューをしたりと、趣味や休日の時間を有意義に過ごせるでしょう。
庭のように使用できるルーフバルコニーが付いているマンションもありますが、数は多くありません。他の所有者の迷惑にならないように管理規約で用途の制限が設けられているケースも多いため、一軒家の庭と同じように使用するのは難しいでしょう。
なお、一軒家で庭を設置するスペースがない場合は屋上を活用する方法もあります。都心など土地価格が高くまとまった広さの土地を確保するのが難しい場合は、屋上の活用も検討してみましょう。
また、専用の駐車場があれば自家用車の所有コストをおさえられます。マンションであれば毎月駐車場代がかかりますが、一軒家であれば不要です。
住宅ローン以外に費用負担がない
一軒家は住宅ローン以外に月々の費用負担がないため、支出をおさえて生活できます。
マンションは住宅ローン以外に、毎月管理費や修繕積立金を支払わなければなりません。駐車場や自転車置き場を使用している方は、さらに費用がかかります。
東日本不動産流通機構の調査によると、2021年度の首都圏における管理費と修繕積立金の平均は、以下の表の通りです。
月額管理費 | 平米あたり管理費 | 月額修繕積立金 | 平米あたり修繕積立金 | 管理費+修繕積立金 | |
---|---|---|---|---|---|
首都圏平均 | 1万2,321円 | 191円 | 1万1,164円 | 173円 | 2万3,485円 |
参考:首都圏中古マンションの管理費・修繕積立金(2021年度)
上記のデータを参考にすると、一軒家はマンションと比べ月に23,485円、年間28万円以上のランニングコストを削減できる計算となります。
土地が資産になる
一軒家は自分で土地を所有するため、最終的に土地が資産として残ります。
前提として、建物は築年数の経過によって徐々に資産価値が下落します。一軒家に多い木造住宅であれば法定耐用年数は22年、マンションなどの鉄筋コンクリート造であれば47年です。
しかし、土地の価値は年数の経過によって下落しません。土地の価格は経済情勢・需要と供給によって変化するため、購入時よりも上がる可能性もあります。
そのため、一軒家であれば将来的に売却するときや、子どもへ相続するときにも一定の資産価値が保たれるのです。
厳密にはマンションでも土地は所有しています。しかし、各区分所有者で共有する形になるため、更地にする、土地だけ売却するなどはできません。
一軒家であれば築年数が経過しても更地にして売却できますが、マンションは古くなったマンション(建物)を購入してくれる方を探す必要があるため、資産としての自由度が低いといえます。
騒音などのトラブルが起きにくい
一軒家はマンションなどの集合住宅に比べて、建物同士の距離が離れているため騒音などのトラブルが起きにくいメリットがあります。
マンションでは管理規約で楽器の使用方法や時間が定められているケースが多いですが、一軒家であれば自由に演奏できます。
しかし、マンションよりもトラブルが起きにくいだけであり、起きないわけではありません。夜間の演奏や窓を開けた状態での大音量のテレビ視聴などは、近隣の迷惑になるため配慮が必要です。
一軒家のデメリット
一軒家にはメリットがある一方で、以下のようなデメリットもあります。
- ● 維持管理は自己責任
- ● 防犯リスクが高い
- ● アクセスが悪い物件が多い
- ● 木造の場合気密性、耐熱性が低い
それぞれについて解説します。
維持管理は自己責任
一軒家は屋根や外壁の修繕、庭の手入れをすべて自己責任で行わなければなりません。
マンションであれば管理会社や管理組合があるため、維持管理を共同で実施できますが、一軒家の場合はすべて自分で判断する必要があります。
とくに重要なのが資金管理です。一軒家はマンションのように管理費・修繕積立金を支払う必要がない分、修繕のための費用は自分で計画的に積み立てる必要があります。
費用がなく維持修繕を後回しにすると、建物の劣化が早まり寿命が短くなってしまいます。長く快適に生活するためにも、長期的な計画を立てましょう。
また、アフターフォローが充実したハウスメーカーを選ぶのもおすすめの方法です。
防犯リスクが高い
一軒家はマンションと比べるとセキュリティ面で劣るため、防犯リスクが高くなります。
近年のマンションは、エントランスにオートロックがあるのが標準です。さらにはエレベーターの前にオートロックがあったり、鍵を所有していないとエレベーターの指定階が押せなかったりと、強固なセキュリティ対策が講じられているマンションが増えています。
一方、一軒家は玄関や窓など不審者が侵入できる箇所が多いうえに、セキュリティ対策が講じられていないケースが多いです。とくに、庭木が多く道路から見えにくい住宅や、旗竿地のように表通りから奥まった場所に建っている住宅は注意する必要があります。
大切な資産や安全を守るためにも、防犯カメラの設置や補助錠の取り付けなど、セキュリティ対策を講じましょう。
アクセスが悪い物件が多い
一軒家はマンションと比べると、アクセスが悪い物件が多い傾向にあります。
駅から近い場所は用途地域のなかの商業地域などに該当し、一軒家を建てるためのエリアではないためです。駅周辺は土地価格も高く、商業施設や大規模マンションなどが作られるケースがほとんどでしょう。
そのため、通勤や通学で電車を使う方などは、普段の生活が不便に感じる可能性もあります。しかし、郊外型のショッピングセンターなどがあるエリアや、車の利用が一般的なエリアであればそれほど不便には感じないでしょう。
一軒家を建てる際は土地の大きさだけでなく、周辺環境も含めて総合的に判断する必要があります。
木造の場合気密性、耐熱性が低い
一軒家に多い木造住宅は、マンションなどの鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造に比べ、気密性や断熱性が低いです。
- ● 断熱性:熱を伝わりにくくする能力
- ● 気密性:家の隙間をなくし空気の出入りを少なくする能力
室内の快適性という点では、マンションのほうが過ごしやすいでしょう。しかし、近年の木造住宅は気密性・断熱性が高いことに加え、床暖房などの設備で快適な住環境を作れます。
とくに長期優良住宅、ZEH住宅などに該当する住宅は一定の省エネ基準を満たしている住宅であるため、快適に生活できるでしょう。
住宅の断熱性や気密性はそれぞれ、Q値・C値で表されます。
- ● Q値:熱の逃げにくさを表す数値(小さいほど断熱性が高い)
- ● C値:家全体の隙間の割合(小さいほど気密性が高い)
住宅を建てる際は、上記の値もチェックしてみましょう。
一軒家に向いている人
一軒家のメリット・デメリットが分かったものの、自分は一軒家に向いているのか疑問に感じている方も多いでしょう。
そこで本章では一軒家に向いている人の特徴を紹介します。一軒家にするべきか悩んでいる方は、自分が該当しているかを確認してみましょう。
環境、間取りにこだわりたい人
一軒家は土地選びや間取り設計など、自分で決められる点が多いため、こだわりを実現したい人に適しています。
マンションでも複数の選択肢がありますが、すべて一から決められるのは一軒家ならではです。
自然素材を使用したり、ペットも快適に生活できる間取りにしたりと、自分や家族の理想の生活イメージがあり、それらを実現したい方は一軒家を検討してみましょう。
資産価値を求める人
住宅に資産価値を求める人は、一軒家を検討するのがおすすめです。
一軒家は土地が資産として残るため、将来的に売却するときや子どもへ相続するときにも一定の資産価値が保たれます。
建物が古くなった場合は、立て替えをして子ども世帯が住むこともできるため、子どもに幅広い選択肢を残せるでしょう。
また、都心などの好立地であれば値上がりも期待できます。将来的に売却して得た資金をもとに住み替えを行ったり、老人ホームへの入居費用にしたりと、新たな生活の資金にもできるでしょう。
子連れのファミリー
子連れのファミリー世帯には一軒家がおすすめです。
小さな子どもがいる家庭では、子どもが走り回ったり大声を出したりと、生活するうえで大きな音が生じるのが日常茶飯事です。
しかし、上記のような悪意のない物音でも、マンションのような集合住宅ではトラブルに発展する恐れがあります。とくに子育て世帯が少ないマンションでは、住人の理解が得られにくく、隣接住戸からクレームが入る可能性もあるでしょう。
また、直接的なクレームがなかったとしても下階に子どもの足音が響いているのではないかと、気を遣ってしまいます。
一方、一軒家であれば建物同士の距離が離れているため、マンションほど気を遣う必要がありません。子どもがのびのびと生活できるため、ストレスを抱えずに済むでしょう。
庭などがあれば、子どもが安心して遊べるスペースも確保できます。子育ての環境に不安を感じている方は、ぜひ一軒家を検討してみましょう。
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まとめ
本記事では一軒家のメリット・デメリットについて解説しました。
一軒家は立地や間取り、設備などをオーダーメイドで作れるため、理想の住まいを実現できます。マンションでは実現しにくい楽器の演奏や庭でのバーベキューなども、一軒家であれば実現できるでしょう。
また、マンションのように管理費や修繕積立金、駐車場代などがかからないため、月々の支出をおさえられます。
一方で、維持管理や防犯対策は自分で行わなければならない、マンションに比べアクセスが悪いなどのデメリットもあります。
住宅の購入を検討している方は、本記事の内容をもとに自分が一軒家に向いているのかを考えてみましょう。具体的な生活イメージを膨らませるためには、モデルハウスの見学やハウスメーカーへの相談がおすすめです。
執筆・情報提供
岡﨑渉(おかざきわたる)
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この記事はハウジングステージ編集部が提供しています。