2023.09.22
アウトドアリビングとは?作り方や間取りの実例をご紹介
新築住宅を建てるうえで、アウトドアリビングを作ろうと考えている方も多いのではないでしょうか。アウトドアリビングでは、自宅にいながらアウトドア感を楽しめるため、小さな子供 がいる家庭やアウトドア好きの方に人気があります。
本記事ではアウトドアリビングの作り方や間取りの実例を紹介します。記事を読むことで、イメージが深まり理想の住宅を建てられるでしょう。
INDEX
アウトドアリビングとは?
アウトドアリビングとは、屋外空間をリビングルームのようにリラックスして過ごせるようにした空間です。
中庭やバルコニー、テラスなどの屋外空間に、ソファーやテーブル、ガーデンファニチャーなどを置くことで、自然を感じながら快適に過ごせます。
室内のリビングとは別に屋外に共有空間を設けることで、アウトドア気分を楽しめるため、家にいながら非日常を味わえるでしょう。
アウトドアリビングの作り方
アウトドアリビングでしたいことから考える
アウトドアリビングを作る際は、アウトドアリビングで何をしたいのか、どのように楽しみたいのかを具体的にイメージしましょう。例えば以下の通りです。
- ● 読書
- ● 家族・友人との食事
- ● バーベキュー
- ● ガーデニング など
その他にも、子供のいる家庭であればビニールプールなども選択肢に入るでしょう。やりたいことが読書だけであれば、イスと小さめのテーブルが置ける程度の広さで問題ありませんが、大人数でのバーベキューや子供用プールの設置が必要であれば、相応の広さを確保しなければなりません。
アウトドアリビングを作ったものの、本来の目的を達成できないと後悔する原因になるため、アウトドアリビングを作る目的を明確にしてから間取りを考える必要があります。
リビングとテイストをそろえる
アウトドアリビングは、室内のリビングと繋げて作ることが多いため、リビングとテイストをそろえましょう。室内のリビングとアウトドアリビングのテイストが異なると、室内から見たときに違和感が生じてしまいます。
室内のリビングと同じデザイン・インテリアテイストにすることで、一貫性のある雰囲気を作り出せます。
たとえば、室内が和モダンなテイストであれば、アウトドアリビングの床も木目調のものを選んだり、木製の家具を設置したりするのがおすすめです。リビングとアウトドアリビングを別々に考えるのではなく、リビングの延長線上にあるものとしてデザインを考えましょう。
これらの点を考慮することで、価値観や好みにあったアウトドアリビングとなり、生活するうえでの満足度が向上します。
アウトドアリビングを作る場所
アウトドアリビングを作る場所として一般的なのは、リビングの延長線上です。リビングから直接アウトドアリビングに行けるようにすることで、動線的にも優れた間取りになります。
ただし、外である以上雨風の心配もあるため、快適に利用するためにも屋根の設置が不可欠です。また、リビングが2階にある場合は2階に設置する選択肢もあります。
本章ではアウトドアリビングを作る場所におけるポイントを解説します。
アウトドアリビングとして庭に東屋を作る
アウトドアリビングは室内から連なっている場所に作るのが一般的ですが、庭が広い場合は東屋(あずまや)を作るのもおすすめです。
東屋は、屋根と柱で囲まれた簡易的な建物です。東屋を作ることで雨や日差しを避けながら、快適にアウトドアリビングを楽しめるでしょう。また、他の住宅とは一味違ったデザインになるため、個性的な住宅を建てたい方に適しています。
東屋を作る際は、室内で作った料理を運ぶ手間などを踏まえ、建物から近い場所に設けるのがおすすめです。
アウトドアリビングを2階に作る
アウトドアリビングは2階に作ることも可能です。2階にリビングがある場合に加え、以下のような住宅であれば2階にアウトドアリビングを設けることで、より快適に生活できるでしょう。
- ● 庭の面積が十分に確保できない物件
- ● 道路が目の前にあり人目が気になる物件
- ● 近隣住居から庭が見えてしまう物件
- ● 狭小地など1階の日当たりが良くない物件
2階にアウトドアリビングを作ることで日当たりを確保でき、開放感が生まれます。ただし、場合によっては近隣住居と目線が被ることもあるため、目隠しになる高さのフェンスを設けるなど工夫しましょう。
アウトドアリビングを作るポイント・注意点
アウトドアリビングを作るポイント・注意点は以下の通りです。
- ● メンテナンスが欠かせない
- ● プライバシーを守る工夫が必要
- ● 虫への対策が必要
これらのポイントを踏まえて、快適なアウトドアリビングを作りましょう。各内容について詳しく解説します。
メンテナンスが欠かせない
アウトドアリビングは家の内部とは異なり、天候や自然環境の影響を直接受けるため、定期的なメンテナンスが必要です。庭具は防風・防虫処理が必要になる他、雨風や日光に晒されるため、材質や耐候性に注意を払う必要があります。
ウッドデッキなどを設ける場合は、劣化により木が腐り抜け落ちてしまうこともあるでしょう。ケガを未然に防ぐためにも、定期的なメンテナンスを行いましょう。また、物によっては使うタイミングだけ外に出し、普段は室内にしまっておくなどの対策も必要です。
プライバシーを守る工夫が必要
アウトドアリビングは開放的である反面、プライバシーの確保が求められます。広い土地を確保できる場合はあまり心配いりませんが、都市部や住宅密集地では、道路や近隣の住宅から見られてしまう可能性もあるため、視線を遮るためのフェンスやグリーンカーテン、生垣を設けるのがおすすめです。
プライバシーを守る工夫をすることで、より快適かつ安心して過ごせる空間になります。
虫への対策が必要
アウトドアリビングは屋外であるため、虫への対策が必要です。
特に夏の時期は、蚊や他の害虫が発生する恐れがあります。虫除けや蚊取り線香を設置する他、すぐに使用できる箇所に殺虫スプレーなどを用意しておきましょう。
虫除け効果のあるオイルを使ったランタンなどもあるため、そのような商品を使用することで、おしゃれな雰囲気と機能性を両立できます。また、家庭菜園の一環として害虫対策となるハーブを植えるのもおすすめです。
湿気が溜まると虫が発生しやすくなるため、快適なアウトドアリビングにするためにも、設計時に水はけを良くし、水たまりなどが発生しないようにしましょう。
アウトドアリビングの間取りの実例
アウトドアリビングの作り方や注意点が分かったところで、本章ではアウトドアリビングの間取り実例を紹介します。間取りを見ながら具体的なイメージを掴みましょう。
ロの字型の中庭にアウトドアリビングを作った間取り
おすすめポイント | 玄関、リビング、ダイニング、和室、寝室とさまざまな方向と繋げ、各部屋に開放感と一体感を生み出している |
世帯 | 4人家族 |
間取り | 4LDK |
延床面積 | 42坪 |
1つ目の事例は、ロの字型の中庭にアウトドアリビングを作った間取りです。住宅の真ん中に中庭があり、カタカナのロの形をした作りになっています。
3箇所から中庭のアウトドアリビングにアクセスできるため、使い勝手も良いでしょう。また、中庭を眺めるためのカウンターも用意されているため、子供が遊んでいる様子を眺めることも可能です。
室内リビングとアウトドアデッキが繋がっているため、室内のテイストとの相性が重要になります。
ウッドデッキ仕様のアウトドアリビングを設けた間取り
おすすめポイント | アウトドアリビング(ウッドデッキテラス)は外から見えにくい軒下空間(隣地側は目隠しフェンス) |
世帯 | 4人家族族 |
間取り | 3LDK |
延床面積 | 47坪 |
2つ目の事例は、ウッドデッキ仕様のアウトドアテラスを設けた間取りです。
アウトドアリビングには駐車スペースからもアクセスできるため、友人を招いてバーベキューなどをする際に食材や機材の運搬をスムーズに行えます。また、軒下空間であることに加え、隣地側には目隠しフェンスが付いているため、プライバシーに配慮された設計になっています。
まとめ
本記事ではアウトドアリビングの作り方や間取りの実例を紹介しました。
アウトドアリビングとは、屋外空間をリビングルームのようにリラックスして過ごせるようにした空間です。アウトドアリビングを作る際は、その空間で何をしたいのかを考えましょう。目的によって必要な広さや設備は異なるため、後悔しないためにも、事前に考えておく必要があります。
なお、屋外空間であるため、定期的なメンテナンスが必要になる点には注意が必要です。
執筆・情報提供
岡﨑渉(おかざきわたる)
© Housing Stage All rights reserved.
この記事はハウジングステージ編集部が提供しています。