2024.02.15
風水的に玄関の方角はどちらに向けるべき?生活のしやすさの観点からも考えよう
家を買ううえで、古来から伝わる風水や家相を反映させて、運気のアップをはかるのはいかがでしょうか。
風水では玄関は、家に入ってくる全ての気の入口として、とても重要な場所です。
この記事では、風水的に玄関の向きをどのようにすれば運気がよくなるかや、運気をカバーする玄関のつくり方、運気が下がるNGな玄関の例などをご紹介します。
INDEX
風水でよいとされる玄関の方角
風水は古代中国で発祥し、「気」という地球上に流れるエネルギーをうまく利用して開運をはかるための研究です。日本にも風水をベースにした家相という学問がありますが、どちらも過去のデータをもとにした統計学的な要素を持ちます。
以下のように、風水は間取りの検討の際にもっとも取り入れられています。
風水の開運三大スポットといわれるのが玄関・キッチン・寝室です。この記事では玄関を取り上げますので、新築で間取りを検討される方は、ぜひ参考にしてください。まず、玄関によいとされる方角からご説明します。
方角の調べ方は、間取り図の中心から住宅地図やGoogle Mapで真上の方角が真北で、そこから東京では西に7度ずれた方位が、風水の北である磁北(じほく)です。
【東】太陽の力を取り入れる
風水では、日が昇る東は運気が入ってくるよい方角です。太陽のよい気が入るため、家族の健康ではつらつとした暮らしが実現できるとされます。
東は始まりの方角で、転じて東に面した玄関は、家族の新しい発展をもたらすよい間取りといえるでしょう。
【東南】人間関係がよくなる
南東の玄関は人間関係がよくなる方位です。人の縁によって金運も寄ってくるといわれ、お金にも困らない方位です。
お金が集まり、コミュニケーションや対人運が上昇する点は、事業を営むかたにも向いているといえるでしょう。
【南】社会的地位を高める
南の方角に玄関を配置することで、社会的な成功や名声が得られるといわれます。南は太陽が一日中当たる方向であり、太陽の気でいきいきとした、華やかな雰囲気が得られ、信用が高まると考えられています。
南の方角も、南東と同様に金運も一緒にアップするといわれています。
風水の陰陽の思想では、世界が陰(マイナス)と陽(プラス)の要素から成り立っていて、東から南にかけての方角は、陽の方位に当たるとされます。
陽の方位は太陽が一番当たり、日当たりがよいだけでなく西日も当たりにくく、玄関に適した方位です。
このほかに、北西も財産や地位を築くといわれ、北西方向きに玄関を置くのも運気がよいようです。
風水で避けた方がよい玄関の方角
8つの方角のうち、玄関に割けた方がよい方角は3つあります。ここで、悪い気が流れ込む「鬼門」という方角の考え方が登場します。
【北東】鬼門
風水では、北東の玄関は悪い気が流れ込んでくる鬼門といわれています。玄関は外部からさまざまな気を招き入れる働きがあるうえ、外から入った悪い気は家の中に停滞するため、鬼門の玄関を避ける考え方は、古くから用いられてきました。
ほかの利点を優先した結果、どうしても玄関が鬼門となる場合、後述しますが清潔さを保ち、観葉植物を置くとよい、ともいわれています。
【南西】裏鬼門
北東と正反対の南西の方角は裏鬼門と呼ばれ、鬼門と同様に悪い気が出入りする方向とされているため、玄関を設けるのはよくありません。
玄関が裏鬼門となる場合は、鬼門と同様の対策を行うほか、水回りが東に来る間取りにはしない方がよいと考えられています。
【中央】運気が貯まらない
方角の中央とは少しわかりにくいですが、家の中心がくぼんでいて、玄関の出入りする部分が家の真ん中にあると考えればよいかと思います。
家の中央は運気が貯まる場所とされ、中心部に玄関があると運気が外に漏れ出て、よい気が来ても貯まらずに外へ出て行ってしまうため、家の中央の玄関は避けた方がよいとされます。
生活のしやすさの観点で玄関の方角について解説
次に、風水以外の観点で、生活しやすい玄関の方角についてご説明します。この項では方角ごとにメリットとデメリットを挙げていきます。
東向きの玄関の特徴
東向きの玄関は朝から日差しを得るため、明るく暖かい玄関となり、気持ちよく外出できるでしょう。また、東の方角は夏の午後から夕方にかけての強い西日は受けないため、不要な室温上昇も避けられます。
東の玄関は、間取り上で南に面してつくられることの多いリビングと動線が直結しにくく、リビングのプライバシーを守りやすいのもメリットでしょう。
反面リビングは快適な東側に設けることも多いため、リビングのスペースを削って玄関とすることも多いのが、デメリットになります。
西向きの玄関の特徴
逆に西向きの玄関の場合、夏は強い西日で玄関の全体が暑くなる可能性があるため、玄関ドアに断熱性の高い建材を使用したり、換気扇を設けたりするなどの対応が必要とされるでしょう。
一方、冬の夕方に暖かいのはメリットといえるほか、東玄関とは逆に居心地のよい東側をリビングなどの居室に活用でき、プライベートなスペースを充実させられます。
南向きの玄関の特徴
終日日照のある南向きの玄関は、玄関の中に湿気がこもらず、清潔で明るい環境を保てるでしょう。
よい気を発する植物もよく育ち、花や観葉植物の多い玄関にしたい場合などにはおすすめです。
しかし、リビングの配置によっては玄関に来客からリビングが丸見えになることも考えられます。古い和風の家では、来客の視線を避けるためによくつい立てや屏風が置かれていました。
うまくリビングを隠す設計をするか、プライバシーを守る工夫をしましょう。
北向きの玄関の特徴
北向きの玄関は冬の冷気の停滞が気になり、湿気もこもりやすいので、換気を心がけるのがよいです。
玄関と合わせて駐車スペースを設ける場合、北側は雪や氷、霜が溶けにくいのも難点となりますので、カーポートを利用し、雪かきなどがしやすい工夫をしましょう。
北側玄関のメリットは、南側を居室としてフルに活用できる点です。
また、北側に接する「北道路」の土地は北玄関が便利ですが、北道路は近隣の南道路の土地より相場が安めなことや、南側に庭や物干しなどプライベートなスペースをつくれることなどがメリットとなります。
玄関の運気を上げる方法
風水には柔軟な側面もあり、理想的な方位に玄関を設けられなかった場合でも、この項に挙げる点を実践すると運気を補い、向上させられるといわれています。
玄関で心がけること
まず大切なのは清潔にする、整理整頓して散らかさない、乾燥して衛生的、明るくするなどの点をいつも心がけることで、よい気を取り込めるとされています。
玄関が汚れている場合は掃き掃除の後に水拭きをします。ドアノブ・シューズクローゼット・床もきれいにします。床には意外に靴底からの汚れがあります。
家族の人数分以上の靴がある場合はシューズクローゼットに収納して一人一足にし、脱ぎっぱなしの状態で散らかさず、いつも揃えておきましょう。
玄関は基本的にシンプルに保ち、必要以外のものを置かないことが運気アップにつながります。入って真正面に鏡を置くとよい気をはね返すので、置かないようにします。
玄関に置くアイテム
玄関に縁起物や運気が上がるアイテムを置くと、よい運気を呼び込みます。魔除けの役割をするものもあり、おすすめです。
風水的には、表札をかかげることで運気を引き寄せる効果があるとされています。また、玄関マットや観葉植物(モンステラ、パキラ、サンスベリアなどがおすすめ)、風景画、天使や龍の置物、風鈴、盛り塩などがおすすめのアイテムです。
【方位別】玄関の配色
以下は玄関の方位ごとに、運気をアップするといわれている色づかいです。
玄関の方位 | おすすめの色 |
---|---|
東 | マリンブルー・ネイビーブルー |
西 | 白・シルバー・淡いピンク色 |
南 | 赤色・紫色・バーガンディ |
北 | オレンジ色など暖色系カラー |
北西 | ベージュ・ゴールド・白 |
南東 | ライトグリーン・モスグリーン |
北東 | 黄色・ベージュ・ブラウン |
南西 | アイボリー・淡い黄色やオレンジ色 |
風水では方位と同様に色にも意味があるので、配色で運気が変わるとされます。方位別の色は壁紙などのインテリアに取り入れたり、小物や観葉植物、花を置いたりして色を取り入れましょう。
全面をラッキーカラーにしなくとも、差し色として使用しても効果があるので、取り入れることをおすすめします。
玄関の運気が下がってしまうNGポイント
玄関に置いてはいけないアイテム
生気を失っている生物であるドライフラワーやはく製のほか、気を吸い取るぬいぐるみや人形も、玄関に置くと運気がよくないアイテムとされます。生き物の形をしたものはエネルギーが移りやすいそうです。
湿気を含んだ汚れたままの靴や濡れた傘、ゴルフバッグなどのレジャー用品も玄関にはおかず、傘立ては玄関の外に置きます。
よく玄関に置きがちなベビーカーや自転車も、車輪の付いたものは動き回る不安定な気を含むため、別に置き場を確保しましょう。
汚したり散らかしたりする
繰り返しますが、玄関が汚れたり散らかったりした状態は、家族の運気を下げます。
風水以外でも、ミニマリズムなどの思想の背景にいわれる点として、室内が散らかり掃除が行き届いていない状態は、潜在的なストレスを招き、行動の積極性も奪うことが報告されています。
暗い玄関
玄関がどの方角であるかを問わず、暗い玄関はよくないとされています。暮らすに当たっても実用的ではありませんので、明るさを保って、よい気を取り入れましょう。
窓の採光や照明、縁起のよいアイテムで明るさを演出しましょう。植物や小物などでも、暗い玄関の印象は変わります。
まとめ
風水的に玄関の向きをどのようにすれば運気がよくなるかや、運気をカバーする玄関のつくり方、運気が下がるNGな玄関の例などをご紹介しました。
風水は、おまじないや迷信と考えるにはあまりに長い歴史の中で受け継がれています。
玄関にまつわる以外にも、住まいに対する風水の考え方は、家づくりをきっかけに家族の運気や方向性を考える参考にもなりますので、調べてみてはいかがでしょう。
執筆・情報提供
滋野 陽造
マスコミ広報宣伝・大手メーカーのWebディレクター・不動産仲介業を経て、ライター業・不動産投資に従事。
実務経験をもとに、不動産の賃貸業・売却・購入、暮らしの法令などのジャンルで記事の執筆を行う。
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