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家づくりの雑学

2024.06.07

戸建てVSマンション、生涯コストを比較! 持ち家購入で失敗しないための3大ルールを解説!

マイホームについて、どのようなイメージをお持ちですか? 「家族との思い出を積み重ねる場所」「自分らしい生活スタイルを実現できる場所」というイメージをお持ちの方もいるでしょう。実現したい「理想の暮らし像」があるなら、持ち家の購入を人生の選択肢に入れても良いかもしれません。

しかし、マイホームを持つことは人生において大きな決断であるため、「戸建てとマンションのどちらを購入するべきか迷ってしまう」「持ち家購入を失敗したくない」と考える方も少なくないはずです。

この記事では、戸建てとマンションの生涯コストを比較し、持ち家の購入で失敗しないための3大ルールを解説します。理想の住まいを見つけるためにぜひ参考にしてください。

INDEX

【調査】マイホームを購入するなら、戸建て?マンション?

物価高で不動産価格も上昇する中、マイホームの購入を検討している方は戸建てとマンション、どちらを購入したいと思っているのでしょうか?

半数以上が戸建てを希望

株式会社ライフビズパートナーズが実施した「マイホーム購入に関する調査」によると、マイホームを購入するなら「戸建て」と回答した人が54%で、半数以上がマイホームを購入するなら「戸建て」を希望すると答える結果となっています。

戸建ては独立した建物であるため隣人との共用部分がなく、プライバシーが守られます。また、敷地内で庭やスペースを確保できることから、家族との時間や趣味を充実させられるのもメリットです。

ただし、十分な広さの土地を確保したり、土地代を安く抑えたりするため、戸建ては郊外に建てられる傾向が高くなっています。そのため、都心部へのアクセスが制限される場合がある点には注意が必要です。

一方、マンションは都心部に近い場所に建設されることが多く、交通の利便性が高いというメリットがあります。共用部の管理は管理会社がおこなうことから、手間が軽減されるのも利点と言えるでしょう。しかし、同じ建物内で複数の入居者が生活しているため、騒音トラブルが生じやすいのがデメリットです。

戸建てを希望するおもな理由は「住環境」

前述の調査において戸建てが良いと思う理由を質問したところ、以下のような回答が集まりました。

  • ● 間取りが広く使える
  • ● ガレージや庭などが持てる
  • ● 騒音やプライバシーの問題が起こりにくい
  • ● 修繕計画を自分のペースで立てられる

戸建てだからこそ実現できる広々とした間取りは、家族の成長やライフスタイルの変化に柔軟に対応できます。敷地内に庭があれば、子どもの遊び場や家族がリフレッシュするスペースとしての活用も可能です。

また、戸建てではマンションと比べて騒音の問題が起こりにくいため、子育て世帯やペットのいる家庭も、周囲に気兼ねなく安心して生活できるでしょう。

戸建てを希望する方が半数以上となっている背景には、上記のような理由があることが分かりました。

また、マイホームに求める条件や希望については、立地や周辺環境についての意見が上位を占めています。

マイホームに求める条件や希望で回答が多かったものは、以下のとおりです。

  • ・立地が良く通勤・通学しやすい
  • ・コンビニやスーパー、学校など周辺環境が整っている
  • ・間取りや広さが生活スタイルに合っている
  • ・治安がよくセキュリティ面に不安がない

家族の通勤や子どもの通学に便利な立地に家があれば移動がスムーズになり、家族と過ごす時間も確保しやすくなります。

また、子育てや仕事に忙しい家庭では、家の周辺にコンビニやスーパーがあると買い物に便利です。クリニックや大きな病院が近くにあれば、小さな子どもだけでなく、介護が必要な親世代と同居や近居をしている場合にも安心できるでしょう。

「購入するなら新築」という意見は半数以上

マイホームを購入するなら新築と中古どちらを購入したいかという質問では、新築と答えた方が53%で、半数を超える結果でした。

マイホームの購入は一生に一度と言えるほど大きな買い物です。そのため、「理想の家を建てたい」と考えている方が多い傾向にあります。新築の戸建てであれば、間取りや設備などを自分の好みに合わせて選択できるため、理想に限りなく近い生活を送れるでしょう。

一方、中古の戸建ては新築よりも設備や建物の劣化のタイミングが早まるため、購入後すぐに修繕費がかかる場合もあります。

新築と中古どちらを購入するかは、それぞれの特徴やメリット・デメリットを把握した上で決めることが重要です。

※出典:PR TIMES「【戸建てvsマンション】物価高の時代でどちらを選ぶのが賢い?マイホームに関する調査を実施」

【戸建てとマンション】「生涯コスト」はどっちがお得?

マイホームを購入するときに、気になるポイントは「お金」という方も多いのではないでしょうか。

戸建てとマンションのお金に関する比較をおこなう際に、参考になるのが「生涯コスト」です。生涯コストとは、住宅購入費用だけでなく税金や保険料なども含めた「家の生涯費用」を指します。今後数十年以上住むことを考え、結果的にどのくらいお金がかかるかを最初の段階で把握しておけば、住み始めてから「意外とお金がかかってしまう」と後悔するリスクも減るでしょう。

ここでは、50年間の生涯コストの総額で、戸建てとマンションのどちらの住まいを購入するのが経済的であるのかを比較します。

戸建ての生涯コスト(修繕費など除く)

まずは戸建ての生涯コストを見てみましょう。

都内の5,000万円の戸建て住宅を「頭金500万円・返済期間35年・固定金利1.5%」で購入した場合の50年間のおもな生涯コスト例は以下のとおりです。

住宅ローン返済額 約5,800万円
諸費用 約300万円
火災・地震保険料 約400万円
税金(固定資産税・都市計画税) 約2,500万円
合計 約9,000万円

※数字はあくまでも一例となります。法令や周辺環境によって変動します。

戸建ての生涯コストを合計すると約9,000万円になります。

マンションの生涯コスト(修繕費など除く)

続いて、マンションの生涯コストを紹介します。

都内にある5,000万円の分譲マンションを「頭金500万円・返済期間35年・固定金利1.5%」で購入し、車を保有している場合の50年間のおもな生涯コストの一例は以下のとおりです。

住宅ローン返済額 約5,800万円
諸費用 約300万円
火災・地震保険料 約400万円
税金(固定資産税・都市計画税) 約2,500万円
管理費 約1,200万円
駐車場 約1,800万円
合計 約1億2,000万円

※数字はあくまでも一例となります。法令や周辺環境によって変動します。

マンションの生涯コストを合計すると1億2,000万円程度となります。

マンションでは管理費を支払うことで、エントランスのセキュリティやごみ集積所の管理などを管理会社に任せられます。管理の手間がかからない一方、生涯コストは戸建てよりも高くなるのが一般的です。

また、車を保有している場合は駐車場代が必要となることが多く、さらに費用がかかります。

【戸建てとマンション】修繕費の生涯コストが高いのはどっち?

建物を長期間使用した場合は経年劣化が生じるため、どうしても修繕が必要になります。ここでは、戸建てとマンションの修繕費について比較してみましょう。

戸建ての修繕費

物件によって異なりますが、「戸建て」では約10年ごとに修繕が必要で、1回の修繕には100万~200万円程度かかる場合もあるとされています。

戸建てに30年間居住した場合、30年で300万~600万円程度の修繕費がかかる計算になります。ただし、修繕のタイミングや規模は自分で決められるため、費用を抑えることは可能です。

マンションの修繕費

マンションでは物件にもよりますが、建物全体の修繕をおこなうための「修繕積立金」を毎月1万~2万円程度負担する必要があります。年間にすると12万~24万円程度の修繕費です。

マンションに30年間居住した場合、30年で360万~720万円程度の修繕費が必要となります。

また、専有部分の修繕には別途費用を負担する必要があるため、仮に200万円の水回り工事をしたら、コストが多くかかるケースもあります。

前述の生涯コストに続き、修繕費だけに注目した場合でも、マンションよりも戸建てのほうが低いコストで所有できることが分かるでしょう。

また、マンションでは管理費・修繕積立金・駐車場代がかかるため、戸建てよりもコストが高くなるケースがあります。たとえば、マンションの管理費・修繕積立金・駐車場代がそれぞれ毎月1万円だとすると、年間で36万円の費用が戸建てよりも多くかかります。

東京郊外の物件なら初期費用は抑えられる?

マイホームを購入する際には初期費用も必要です。初期費用とは、物件購入費用以外にかかる諸費用を指し、仲介手数料や不動産取得税などが挙げられます。

仲介手数料や不動産取得税は物件購入費用によって異なるため、地域によって差が出ることもあります。

たとえば、ファミリー層に人気のある埼玉エリアでマイホームを購入した場合、東京23区と比較すると以下のように初期費用に差が生じます。

埼玉エリア 東京23区
戸建て マンション 戸建て マンション
物件購入費用の平均(2022年) 3,645万円 5,459万円 6,563万円 7,041万円
仲介手数料(物件価格×3%+6万円) 115万3,500円 169万7,700円 202万8,900円 217万2,300円
不動産取得税(物件価格×3%) 109万3,500円 163万7,700円 196万8,900円 211万2,300円
合計 3,869万7,000円 5,792万5,400円 6,962万7,800円 7,469万4,600円

※仲介手数料と不動産取得税の算出には、表内にある物件購入費用の平均を使用
※出典:SUUMO リサーチセンター「2022年首都圏新築分譲一戸建て契約者動向調査」SUUMOリサーチセンター「2022年首都圏新築マンション契約者動向調査」

上記のように、埼玉エリアと東京23区における物件購入費用の平均と仲介手数料、不動産取得税の合計を見てみると、埼玉エリアが「戸建てでは約3,093万円」「マンションでは1,677万円」ほど東京23区より低い金額となっています。

マイホームの初期費用には、ほかにも住宅ローン保証料や司法書士費用なども必要になるため、埼玉エリアと東京23区の初期費用の差はさらに広がるでしょう。

戸建て購入の3大ルール【その1】実現したい「理想の暮らし」をイメージせよ

ここからは、マイホームとして戸建てを購入する際に、失敗しないための3大ルールを紹介します。

一つ目のルールは、実現したい理想の暮らしをイメージすることです。結婚、出産といったライフステージの変化に伴ってマイホームの購入を考えている方もいるでしょう。

未来の暮らしを快適にするため、また後悔しないためには、理想の暮らしのイメージを家族で話し合い、リストアップすることが大切です。リストに挙げた項目のうち、夫や妻、子どもが「譲れないポイント」が何かを明確にすることが、家探しの基準になります。

たとえば共働き世帯の場合、理想の暮らしのために譲れないポイントには、以下のような項目が挙げられるでしょう。

共働き世帯の理想の暮らし(例) 譲れないポイント(例)
家族の時間と仕事のバランスを保ちたい
  • 職場へのアクセスが便利であること
  • 近くに公園やレクリエーション施設があり、家族で楽しむ時間を確保できること
家事や育児の役割をパートナーと分担したい
  • 家事や育児を効率的におこなうのに適しているキッチンやランドリー、収納スペースがあること
  • 家事や育児を分担しやすい間取りであること

子育て世帯の方は、以下のような理想の暮らしや譲れないポイントを挙げる傾向にあります。

子育て世帯の理想の暮らし(例) 譲れないポイント(例)
子どもを安定した家庭環境で育てたい
  • 安全で静かなエリアに位置していること
  • 子どもが自然と触れ合える環境や遊び場が近くにあること
  • 犯罪率の低い地域であること
家族の時間を大切にし、絆を深めたい
  • リビングやダイニングなど、家族がコミュニケーションを取りやすい場所があること
  • 庭やバルコニーなど、家族で屋外活動を楽しめるスペースがあること
教育や遊びの機会を与え子どもの興味や才能を育みたい
  • 希望に合った園や学校が近くにあること
  • 子どもの興味や才能に合った施設やクラブ、アクティビティが周辺にあること
  • 住まいに学習や遊びのスペースがあること

また、親を在宅介護している世帯であれば、理想の暮らしや住まいについての譲れないポイントとして以下のようなポイントが挙げられるでしょう。

在宅介護世帯の理想の暮らし(例) 譲れないポイント(例)
生活の中で介護・仕事・家庭の両立させたい
  • バリアフリーであること
  • トイレやバスルームなどが介護に適した仕様になっていること
  • 介護や家事などがしやすい動線であること
必要な医療やサービスを受け、介護負担を軽減したい
  • 医療機関や薬局などが近くにあり、アクセスしやすいこと
  • 訪問介護やデイサービスなどの専門的な事業所が近くにあること

マイホームに何を求めるかは、各家庭によって異なります。ハウスメーカーなどに相談することで、間取りや設備はもちろん、住宅性能や耐久性などを詳しく聞けるため、理想の暮らしを実現する近道と言えるでしょう。

そのほかにもメンテナンス費用やアフターサービスなど、購入後に後悔しないためにも、気になることは何でも質問してみましょう。

また、相談の際には営業担当者との相性も重要なポイントです。自身の意図や希望をしっかりと理解してくれる、相談しやすくて信頼できる担当者を探すことをおすすめします。

戸建て購入の3大ルール【その2】先に見ておくべきは、ハウスメーカー

理想のマイホームを持つために先に見ておくべきは、ハウスメーカーと土地のどちらなのでしょうか。結論として、まずはハウスメーカーに相談することがおすすめです。

ここでは、戸建てを購入する上での2つ目のルールとして、「ハウスメーカーへの相談を先にする」ことを紹介します。その理由にも触れるので、ぜひご覧ください。

土地探しを「効率的」に進めることができる

ハウスメーカーによって、得意とする土地のエリアや対象とする土地の条件などが異なります。

そのため、マイホームの新築を希望する場合はハウスメーカーを決めてから相談することで、そのハウスメーカーが得意なエリアや条件の土地を効率的に探すことが可能です。

また、ハウスメーカーによっては土地探しの代行サービスを提供している場合もあります。土地探しの手間を省けるという点でも、まずはハウスメーカー選びから始めると良いでしょう。

土地探しと住宅建築を「同時に」進めることができる

建築用地だけ先に決まり、ハウスメーカー選びに時間がかかって住宅建築が遅れた場合は、金銭面のデメリットにつながるリスクがあります。

住宅建築の遅れによって、住宅ローン控除の適用対象となる期間が短くなったり、不動産取得税の軽減措置が適用されなくなったりする場合もあるためです。

効率的に家づくりを進めるためには、まずはハウスメーカーに相談し、土地探しと住宅建築を並走させることを検討しましょう。

戸建て購入の3大ルール【その3】住宅展示場で情報収集しておくべし

マイホーム購入前の情報収集に最適なのが、住宅展示場です。家を建てたい理由は人それぞれですが、まずは「実物」を見て、情報を集めることが大切です。

注文住宅を建てた20~50代の男女を対象に実施された調査では、注文住宅を検討するにあたっておこなったことは「住宅展示場/モデルルームの見学」との回答が約6割という結果となりました。

※出典:PR TIMES「【664人】が答えた”注文住宅”のリアル『予算でコレあきらめた…』『建てる前にコレ調べとけ!』本音を徹底調査」

ここでは、3つ目のルールとして「住宅展示場での情報収集」について紹介します。住宅展示場にはさまざまなハウスメーカーが建てたモデルハウスが並び、誰でも無料で見学・相談ができます。各ハウスメーカーの特徴がよく分かるため、家づくりの情報をキャッチするのにぴったりの場所と言えるでしょう。

住宅展示場へ行くメリットや注意点は以下のとおりです。

メリット 注意点
  • 家づくりのアイデアを得られる
  • 複数のハウスメーカーのモデルハウスを一度に見学できる
  • イベントや特典が豊富にある
  • 実際の家づくりとギャップが生じるリスクがある
  • 情報量が多く取捨選択が難しくなる
  • 多くのモデルハウスを見学することで、体力的に疲れる場合がある

住宅展示場ではハウスメーカーを比較でき、写真だけでは分からない住み心地を感じることが可能です。

キッチンやバスルーム、太陽光パネルといった最新の住宅設備について詳しく知ることもできるため、得た情報を理想の家づくりに活かせるでしょう。

住宅展示場では動物ふれあいタイムやクラフト体験などのイベントや特典が充実しています。家族で休日を楽しむスポットとして足を運んでみるのもおすすめです。

ただし、モデルハウスを見学する際には実際に建てる家がどのようなものになるかイメージしやすいよう、グレードの高い仕様で展示される場合が多いことに留意しましょう。

先ほどお伝えした「譲れないポイント」を念頭に置き、そのポイントを叶えられそうな「参考になる部分」に注目して、モデルハウスを見学してみてはいかがでしょうか。

また、モデルハウスでは、各社の特徴やポイントなどの説明がありますので、非常に多くの情報を得られます。反面、あまりに多くのモデルハウスを見学すると、その情報量の多さに疲れを感じてしまうケースもあります。

1日に見学するモデルハウスは3件程度にしておくと良いでしょう。

【まとめ】

戸建てとマンションにはそれぞれの魅力がありますが、購入した場合の生涯コストで比べると戸建てのほうが経済的という見方をすることもできるでしょう。

マイホームを建てる際には、理想の暮らしを十分にイメージすることや、まずはパートナーとなるハウスメーカーを選ぶことが大切です。家づくりの情報収集を効率良く進めるには、楽しみながらモデルハウスを見学できる住宅展示場を活用すると良いでしょう。

首都圏に多数の住宅展示場を展開するハウジングステージでは、新築や建て替え、リフォームなど家づくりに関するお悩みやご要望にお応えしています。お住まいをご検討の際は、一度ご相談してみてはいかがでしょう。

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監修・執筆者

赤上直紀

1級ファイナンシャル・プランニング技能士。元銀行員。資産運用やローンを通じて、多くのお客様のライフプランニングに携わる。現在は、編集者として金融機関を中心に、Webコンテンツの編集・執筆業務をおこなう。

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この記事はハウジングステージ編集部が提供しています。

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