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2024.10.11

リフォームとリノベーションの違いや費用の目安を徹底解説!

そろそろ家の改修をしたいと考えたときに、どのような言葉を使うのが適切でしょうか。住宅の改修では「リフォーム」と「リノベーション」の2つの言葉が使われます。両者はどのように使い分けるのでしょうか。

本記事ではリフォームとリノベーションの意味・用途・予算の違いなどを解説します。それぞれについて参考にする方法もご説明しますので、住まいを改修する際に役立ててください。

INDEX

リフォームとリノベーションの違いとは?

リフォームとリノベーションの違いは、工事の規模によると考えられがちですが、それだけではありません。

1:目的

リフォームとは、建物に対して古くなった部分、傷んだ部分を修復し、新築時に近い状態に回復させたり、より住みやすいように改良したりすることです。この場合、建物の用途や機能は変更せずに施工するのが基本となります。

リノベーションとは、改修によって物件に新しい機能や付加価値を追加することです。建物の用途を追加する、あるいは変更してしまうような工事がリノベーションに該当します。

リフォームとリノベーションの具体的な例

リフォーム
  • ● 古くなった壁紙を張り替える
  • ● 屋根や外壁の塗装
  • ● トイレを和式から洋式便器に交換
  • ● ガスコンロをビルトインに交換
リノベーション
  • ● 間取りを変更して、ひとつながりの広いLDKに改修する
  • ● 部屋の増築やキッチンの場所移動
  • ● 一世帯用の家を二世帯住宅に改修する
  • ● 古民家のバス・トイレ・キッチンを現代のものに変更する

2:工事規模

工事規模が大きいものをリノベーションと呼ぶことが多い理由は、間取りの変更や増築によって、建物の躯体(主要構造部)や配管に至る変更を行うためです。

リフォームの場合は、クロスや外壁の工事や設備の交換など部分的な施工が中心で、居住しながら工事が可能なことも多いでしょう。

一方、リノベーションの場合には、工事規模や内容によっては、自治体への建築確認申請が必要となります。たとえば準防火地域、防火地域以外のエリアで10㎡以上の増築をする場合などです。

さらに、増築や減築などのリノベーションの場合、物件の登記内容を変更する必要があります。建物に未登記部分があると、所有者が罰則を受ける可能性があるため注意しましょう。

また、売る際にそのままでは所有権移転ができない、買主が住宅ローンを利用できないなどさまざまな弊害があります。

《項目別》リフォームとリノベーションの費用相場の違い

リフォームとリノベーションで、予算感がどのくらい異なるかを比較しました。価格は高価でもリフォームにあたる工事もあります。

※表中でリノベーションにあたると考えられる項目は、赤字で記載しました。

1:水回り

水回りの改修は、位置の移動などで配管の変更を伴う場合や増設の際に、リノベーションの範囲となります。反面システムバスの交換などは、高価格となってもリフォーム工事に相当します。

また、水回りの改装は、新たに導入する設備のグレードによって価格が大きく変動するため、要注意です。

施工内容 目安費用
バスタブの交換 14~20万円
洗面台の交換 20~50万円
システムバスの交換※戸建て 60~150万円
システムバスの交換※マンション 50~100万円
洗面所の改装 20~100万円
温水洗浄便座の設置 8~16万円
トイレ全体の改装 20~100万円
タンクレストイレへの交換 30~50万円
IHコンロへの交換 18~80万円
システムキッチン(I型)の交換 40~80万円
システムキッチン(壁付→対面型)の交換 75~200万円
キッチン全体のリフォーム 80~400万円
アイランドキッチンへの改修 300~450万円

出典:国土交通省配布資料「部位別リフォーム費用一覧」

2:内装

内装は、部屋の大きさや間取りで壁面の位置を変更する場合にリノベーション扱いとなり、費用もかかります。バリアフリー化に伴って、廊下を拡張する場合は、壁面を動かす場合があり、開き戸から引き戸への変更なども行う場合、費用が高額となりがちです。

施工範囲 施工内容
畳の交換 6~12万円
畳からフローリングに交換 15~60万円
段差の解消 8~20万円
床暖房の設置 50~150万円
クロスの交換 6~30万円
珪藻土のクロスに交換 18~30万円
和室から洋室への改修 50~200万円
2室を1室にまとめる 50~80万円
リビングの改修(拡大) 200~400万円
廊下の改修 20~100万円

出典:国土交通省配布資料「部位別リフォーム費用一覧」

3:外装

費用のかかる工事の多い外装関係ですが、リノベーションにあたる項目はありません。

金属屋根やサイディング壁面の改修は傷みが進行していて塗装や重ね張りでは対応が間に合わず、屋根材の葺き替えやサイディングの交換が必要となる場合があります。その場合は工事が複雑になり、材料費もかかる関係で最も高額になるため、早めのメンテナンスを心がけましょう。

台風や地震などの自然災害が原因で外装に傷みが生じた場合は、火災保険や地震保険の補償対象となることがあります。ただし、地震保険は外装の傷みだけではなく、建物全体の被害状況に基づいて補償額が決定します。

施工範囲 施工内容
スレート屋根の塗り替え 20~80万円
金属屋根の重ね葺き 90~250万円
瓦屋根の交換 70~120万円
外壁材の重ね塗り 50~150万円
サイディングの上貼り 80~200万円
80~200万円 20~60万円
耐震補強(基礎からの工事) 100~200万円
雨どいの交換 5~40万円
シロアリ防止処理 15~30万円

出典:国土交通省配布資料「部位別リフォーム費用一覧」

4:増築

暮らしの変化に合わせた増築・減築や、リノベーションを伴う二世帯住宅化は、新築に相当するくらいの工事費となる場合があります。

自宅を業務用に改造する場合もリノベーションに該当する工事が必要な場合が多いでしょう。また、自宅から店舗兼住宅に変更する場合は、用途変更の確認申請を行う必要があり、自治体への手続きや費用が必要となります。

施工範囲 施工内容
増築 300~2,000万円
減築 800~2,600万円
二世帯住宅化 800~2,500万円

出典:国土交通省配布資料「部位別リフォーム費用一覧」

5:外構・その他設備

住宅の機能向上にあたるウッドデッキ設置や、エコ性能アップのための改修工事は、リフォームにあたります。

国や自治体の助成金も活用しながら、お得で快適なリフォームを実現しましょう。

施工範囲 施工内容
ウッドデッキの新設 10~80万円
太陽光発電システムの導入 200~300万円
オール電化への移行 100~200万円
高効率給湯システムの設置 55~100万円

出典:国土交通省配布資料「部位別リフォーム費用一覧」

予算を抑える方法として、趣味を兼ねてDIYでリフォームを行うこともできます。危険のない作業で、仕上がりや工期にこだわりがなければ、チャレンジしてみるのも良いでしょう。

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結局、リフォームとリノベーションはどちらがおすすめ?

どちらがおすすめとなるかは、一般的に以下に分類されます。

リフォームがおすすめな人
  • ● 住まいの古くなったり傷んだりした箇所を直したい
  • ● 設備を交換したい
  • ● 断熱・気密性能を改善して、快適で経済的な家にしたい
リノベーションがおすすめな人
  • ● 暮らしや家族構成、用途を変えるために改築したい
  • ● 間取りを暮らしに合うように変更したい
  • ● 部屋の数や面積を増やすために増築したい

また、リフォーム・リノベーションを問わず、でき上がりが希望と異なる状況を避けるために、施工する業者としっかりコミュニケーションをとり、希望する施工内容を共有しましょう。

下記は、リフォーム・リノベーションに対して不満を感じやすい箇所と、不満の理由を調査したものです。水回りの仕上がりに不満を持つ割合が高いという結果となっています。

不満の対象の約3分の2が、仕上がりの質である点も見逃せません。

2022年 株式会社ユニテ調べ

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まとめ

リフォームとリノベーションの意味・用途や目的・予算の違いなどを解説しました。どちらの方向性で工事を行うかは、住まいを今後どのように利用するか、資産価値をどう維持するかによって変わってくるかと思います。

予算内で適切な施工を行い、満足度の高い仕上がりにするには、家族の希望をしっかりまとめることと、業者選び、業者とのコミュニケーションの3つが不可欠です。また、家の中の1箇所だけに着目するのではなく、家全体を見渡して、手を入れる箇所の優先順位を検討してください。

執筆・情報提供

滋野 陽造

保有資格:宅地建物取引士 賃貸不動産経営管理士。
マスコミ広報宣伝・大手メーカーのWebディレクター・不動産仲介業を経て、ライター業・不動産投資に従事。
実務経験をもとに、不動産の購入・売却、住まいの知恵、暮らしの法令などのジャンルを中心に記事の執筆を行う。

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この記事はハウジングステージ編集部が提供しています。

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