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家づくりの雑学

2025.03.03

理想の家を実現するためのポイントは?ステップや間取り例も解説!

注文住宅を建てるのであれば、「理想の家を実現したい」と考えるところです。しかし、家づくりの検討事項はとても多く、何が理想かがついぼやけがち。

本記事では、理想の家を実現するためのポイントはどのようなものか、検討のステップや間取り例などを解説します。家族がいつも笑顔でいられる家。多くの人の憧れの的になる家。どのような家が理想なのか、考える材料をご提供します。

INDEX

理想の家とはどんな家?

まずは、理想の家がどのような家かを考えることから始まります。ご家族で話し合って、理想の暮らしや、将来にわたる家とのかかわりをまとめてみましょう。

現在の住まいで改善したいところ、憧れのライフスタイル、毎日の過ごし方などを議題の糸口にすると、話がはずみます。

まずは住みたい家について考えよう

住みたい家がどのようなものか、観点の例をご紹介します。

住みたい家・理想の観点

<過ごし方> ● 家でやりたい趣味のイメージ
● 料理や家事作業のイメージ
● 来客やパーティ・バーベキューをやるか
● 書斎や机で何をするか
<周辺環境> ● まわりの施設
● 交通機関
● 自然環境
● 治安やプライバシー
<家の機能や性能> ● 温度や湿度の快適さ
● 耐震性能
● エコ性能
● キッチンの形式(対面など)
● 家事動線や家事スペース
● 収納
● 宅配ボックス
● 子ども部屋
● 親の同居
● 老後のバリアフリー

以下は、「理想の住まい・暮らしについて」というアンケートに対する回答です。青い帯は5年後、黄色い帯は定年後を表します。

いつかを問わないで多い回答は「家族や夫婦のコミュニケーションを大切にする暮らし」「趣味や好きなことを楽しむ暮らし」。定年後に多いのは「穏やかでゆったりした時間を楽しむ暮らし」です。まさに、今実現し切れていない理想を掲げているのではないでしょうか。

NTTコムリサーチ 理想の住まいについてのアンケートより

理想の家づくりのポイント

理想の観点に対して、クリアするべき条件や制約などが、ポイントとして存在します。以下でご確認ください。

予算についても考える

家の理想像と並行して、予算についても考える必要があります。自己資金のめど、返済額は月いくらくらいで、何歳まで返せるかなどを考えてみましょう。

返済月額と返済年数に、金利を載せたものが返済総額となります。返済総額は金融機関のWebサイトで、簡易シミュレーションが利用可能です。

この段階で、予算内でどの程度の理想が実現できるかはまだ分かりません。しかし、検討が進んだ際に備えて、家族で話し合った理想の観点に優先順位をつけておくと、プラン決定をスムーズに進めることができます。

機能性も大事に

健康や快適性、経済性、防災性能などに貢献する素材や設備の導入は、目に見えないメリットのため検討から外れがちです。

たとえば気密・断熱の素材の導入や、耐震性能、調湿性があり薬剤を含まず身体に優しい壁材のための予算などが該当します。

高価な屋根材や壁材は耐久性に優れていて、メンテナンスの周期を長くとれる分、あとの費用がかからない点がメリットです。

一時的なコストや工期はかかるかもしれませんが、長く住むために大切な要素となる、住まいの機能性にも目を向けましょう。

動線の確保を忘れない

間取りを決める際には、家事や生活に合理的な動線はどのようなものかをよく検討しましょう。

土地の向きや地形に合わせて、建てる家の形や間取りが左右されます。それをもとにして、どのような間取りが理想なのかを考えるのです。

家事動線は、いかに無駄な動きなく家事の作業を効率良く行えるかを検討します。必要に応じてファミリークローゼット、玄関クローゼット、パントリーほかの収納や、家事スペースを設置して、効率の良い家事作業を目指しましょう。

生活動線の検討は、起床から着替え、外出準備までと、帰宅から着替えまで、入浴から就寝までと、家の中でどのような動きをするのか、何が必要かを考える作業です。

たとえば、玄関を入ってすぐにコートやカバンを置けたら便利でしょう。また、交換する下着やリネン類は入浴後すぐ脱衣所にあれば、それだけ行動に無駄がなくなります。

慣れないうちは間取り図を眺めてもイメージがわかないかもしれません。たくさんの施工例に触れて、家族の生活を当てはめてみましょう。

居心地の良い場所を作る

生活の中で「居心地の良い場所」をイメージして設けることを考えましょう。家族が集まり、長時間過ごすリビングは、採光や風通し、温度管理などの快適性にこだわりたいところです。

また、寝室も静粛性や、夜間街灯で明るくない場所かをチェックしましょう。

希望が叶いそうなら、書斎や家事室を兼ねてパーソナルなくつろぎの場所を設けるのもおすすめです。

収納スペースを確保する

収納スペースは、必要なもののしまい場所が決まっていることが理想です。したがって、必要十分でありながら、多すぎないようにしましょう。

引っ越しは断捨離のチャンスなので、新居まで残すものを考え、何をどこにしまうかを決めたうえで、ややものが増える想定で収納を考えることがベストです。

ライフスタイルの変化や、子どもの独立も念頭に考えましょう。

以下は、「理想の一戸建てに求めるものは?」というアンケート結果のランキングです。リビング・ダイニング、収納、キッチンの3つの広さに対するこだわりが伝わってきます。

「SUUMOの戸建住宅検討者と購入者1030人アンケート」より

理想の家を実現するためのステップ

続いて、この項では理想像や条件を実際の間取りに落とし込んでいくプロセスの進め方をご紹介します。

理想の家・理想の暮らしをイメージしよう

ここまでご紹介した理想のとりまとめを、具体的な仕様に置き換えてみます。

たとえば、帰宅後にすぐコートとカバンを置きたい場合は玄関クローゼット、食材の買い物から保管を合理化したい場合はパントリーを検討しましょう。機能面では、エコ性能にこだわりたい場合には太陽光発電、明るく開放感のあるリビングには吹き抜けを設けるというように考えます。

もちろん、最新の住宅機能を知らないことにはアイデアは出ません。この段階でもWebサイトの施工例や建築会社のカタログ、建築雑誌などで理想の住宅機能を調べておきましょう。

そのうえで、「最近はこんなのがあるよ」と、家族で情報を共有するのが良いです。

必要な広さを考えよう

家族が基本的な使い方をして、どのくらいのスペースが必要か、追加する機能のためにどのくらいの広さが必要かを詰めていきます。

また、現在の住まいをベースに、あとどのくらいの機能と、それに応じた広さが必要かを考えてみると、新居の広さが決めやすくなるでしょう。

そこに土地の状況=建てられる家の大きさや予算などの兼ね合いを確認しながら、間取りを決めていく作業に入ります。

内装のイメージを考えよう

住まいの内装デザインは、どんな場所ならくつろげるか、家族で建築雑誌やカタログを見せ合いながら、雑談や妄想のように楽しく話し合うところから始めても良いでしょう。

基礎になるテイストは、和風、モダン、欧風などから、さらにさまざまに細分化された種類があります。気に入ったテイストは何と呼ぶのかチェックしてみてください。

ホテルライクの浴室、カフェ風のキッチンなどのジャンル分けもあります。インテリアテイストは、家具や調度などと連動する場合も多く、家具や色遣いなどの好みから、理想のインテリアテイストを割り出していくのもおすすめです。

外観のデザインを決めよう

外観デザインのテイストは、インテリアほどには選択肢の幅は広くないですが、注文住宅ならさまざまな検討ができます。以下はベースになる外観で、近年主流の代表的なテイストです。

シンプルモダン シャープでシンプルな外形にモノトーンやシルバーの外壁色、屋根は片流れか陸屋根。窓は小さめ。
ナチュラル 明るい柔らかな色の外壁に、レンガや木材、石材など温かみのある自然素材を組み合わせる。建物の形をシンプルでシャープにしたナチュラルモダンも人気。
和モダン 切妻の大きな屋根にダークなグレーや濃紺などの無機的な色の外壁などをあしらう。シンプルでシャープなモダン要素と和風の伝統要素の融合。
エレガント 高級で上品な洋風デザイン。石材や石材系の外壁に、コーディネートされた外構。クラシカルな家具や調度、照明がマッチする。
プレーリー 寄棟でゆるやかな勾配の屋根と、平屋のような水平基調の外観が特徴。落ち着きと高級感がある。
南欧 白やオフホワイトの外壁に、赤やオレンジ色の瓦と木目の玄関ドアなどが特徴。鋳物の金物を建具やアクセントに用いる。南欧風のほか、アメリカン(カントリー)、ブリティッシュなど洋風で総称する場合も。
北欧 北欧の伝統的なデザイン様式。ツートーンの壁面や、窓枠を強調したデザインが特徴。形がシンプルでメンテナンスが容易。ツーバイフォー工法が基本。

間取りを考えよう

ここまでさまざまな要素を詰めてきたら、再度間取りに戻って、内外観の要素も反映させて再考してみましょう。

そこから先は、建築会社の候補を決めたら、要望事項を伝えてプランをプレゼンしてもらう流れとなります。

実現できる建築会社を探そう

大まかな外観デザインのテイストや理想の間取り、動線まで考えたうえで、それらをうまく実現してくれそうな工務店や設計事務所、ハウスメーカーなどの建築会社を探しましょう。

Webサイトに掲載された施工事例のほか、カタログを取り寄せて得意な家づくりやセールスポイントを確認します。

そのうえで、住宅展示場やモデルハウスを見学して、実際の建物の雰囲気や内外装の質感を見てみましょう。

候補となった建築会社に、前項のようにプランの案を依頼し、相見積もりとともに受け取って正式に依頼する会社を決めます。

人気の間取り例

この項では、近年人気の間取りの具体例をご紹介します。暮らしの快適性や、家事・生活の機能を対象に選んでいますが、耐震性やエコ性能などの部分もバランス良く検討しましょう。

吹き抜けで明るく開放的なリビング

リビングの上部には吹き抜けに高窓、背後にはスケルトン階段、折れ戸で大きく開く掃き出し窓の外には、ウッドデッキが日光を反射しています。

コンパクトな間取りですが、この上ない開放的なリビングを目指した例でしょう。家族が長時間過ごすスペースが、ぜいたくな空間になりました。

吹き抜けは二階の居室の窓を設けて、家族の気配がお互い感じられる作りにすることもできます。反面、暖気が上に上がって空調効率を妨げやすいので、天井には写真のようなシーリングファンを設置することが多いです。

オープンキッチンが生む家族の絆

危険でない調理や片付けは、早い段階から子どものお手伝いを促すと、勉強にも良い影響 があるといいます。家族みんなが家事の全体像を学んでできるようになれば、家族の助け合いにもつながるでしょう。

オープンキッチンは、炊事全般の様子がよく見えて参加しやすいほか、みんなで手分けして凝った料理や来客のおもてなしを準備するなども楽しめます。

また、キッチンからリビング全体がよく見渡せる状況は、子どもや高齢の方の見守りもしやすい面でも機能的でしょう。

中庭がもたらす潤い・採光・安心

大きめの平屋や、廊下でゾーン分けした家によく見られるのが中庭(パティオ)です。

家の中心部まで採光しやすいだけでなく、植栽を設ければ季節の潤いや、自然を身近に感じることができます。

また、プライバシーの守られた戸外空間としても機能するので、子どもの遊びなどにも安心でしょう。

植樹する場合、あらかじめ樹種の成長度合いを知っておかないと、「とてつもなく伸びてしまって手入れできない」「せっかくの中庭が、枝が生い茂って光が入らない」という状況になるため、その点は注意が必要です。

機能的な広い玄関

玄関土間を広くとり、ウォークイン可能な収納を設けるのはいかがでしょうか。重いカバンやコートを居室まで持ち込まずに済み、お出かけ時にまた玄関で身に付けられます。

ベビーカーや子どもの乗り物、家庭菜園のちょっとした道具まで、玄関土間で引き受けられれば、防犯対策になるでしょう。

ただし風水上は、玄関の「気の通り道」にあまりものを置いておくのは良くないとされているため、注意が必要です。

まとめ

理想の家を実現するためのポイントはどのようなものか、検討のステップや間取り例などを解説しました。

同居予定のご両親などに多いですが、理想の家を考える際に、遠慮から「何でもいいよ」と言われる場合があるでしょう。しかし、根気よく「どんな家に住みたいの?」と尋ねてみることをおすすめします。

高齢の方はこれまでの人生経験から知恵があることと、言いたくてもやめておこうという点が分かれば、家族の絆が深まる可能性があるからです。ご家族で有意義なお話ができることを願っています。

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この記事はハウジングステージ編集部が提供しています。

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